2016-11-12 13:00 Fuhito Kitahara

現代の祝祭をめぐる個人と共同体のパラドキシカルな関係を問う!永井純一著『ロックフェスの社会学』刊行。11月20日には出版記念イベントも

ロックフェスの社会学


永井純一 著『ロックフェスの社会学』が、10月30日にミネルヴァ書房から出版された。

 
著者は「僕たちはなぜフェスに行くのか、どこに魅力を感じているのか」に根本的な関心を寄せ、「同じ時間と空間を共有しつつも、それぞれに別々のことをしているところ」に今日のフェスの面白さを見出している。

 
それを踏まえた上で、「ロックフェスはそれまでのコンサートやライブとはどう異なるのか」「日本にフェスが根付く過程などのようなものだったのか」「フェスで参加者が何をして、何を感じているのか」等を、豊富なフィールドワーク、データ、資料をもとに分析し、2000年以降の日本社会の変化とフェスの隆盛を関連づけ、現代の祝祭をめぐる個人と共同体のパラドキシカルな関係を問う内容となっている。

 
この本をきっかけに、フェスについて考え、いろいろな意見が出てきてほしいとのことだ。

 
また、11月20日(日)には兵庫県伊丹市のGREENJAM BUILDING内「MOGURA CAFE」にて、出版記念イベントが開催されることになった。

 
このイベントでは、永井純一氏、津田昌太朗氏(Festival Life/Festival Junkie代表)、福島裕友氏(F.S.O.【Festival Tripper】代表)というフェス達人3名による座談会(トークショー)を開催。また、フェスを知り尽くした猛者達による「世界のヤバいフェスBEST5」も発表される。

 

永井純一氏からコメントが届いている。

フェスに関心のある研究者、フェスで卒論を書きたい学部生はもちろんのこと、一般のフェス好きな人にも読んでもらいたい。そのことは強く意識しました。とくにインタビューデータは「あるある」と頷いてもらえると思います。

フェスに行ったことがない人にフェスのおもしろさを伝えようとしても、なかなか伝わらないというジレンマがあります。その理由は、フェスを語る言葉や切り口がまだまだ不足しているからじゃないかと思っています。この本がフェスに行く人と行かない人のギャップを埋める糸口になれば嬉しいです。

海外ではフェスの学術的な研究が盛んになりつつあります。本書はあくまでも参加者=観客の立場からのフェス論なので、これをたたき台にして議論が活発になることを期待しています。

長年フェスに行ってると、楽しいけど、なんとなく切ない気持ちになることも多くて、その「切なさ」について考えるというのが、実は裏テーマになっています。

もちろん「切なさ」を誰もが共有しているわけではないし、若い世代では違う形でフェスが受容されていると思うので、この本をきっかけにしてフェスについて考え、色んな意見が出てくると嬉しいです。

 

永井純一-ロックフェスの社会学

 
永井純一 著『ロックフェスの社会学 個人化社会における祝祭をめぐって』

発売:2016年10月30日
価格:3,500円+税
出版社:ミネルヴァ書房
仕様:四六判上製/タテ組/260頁

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目次:
はじめに
第1章 ライブでは何が共有されるのか
第2章 フェスにおける〈参加〉
第3章 参加者の誕生
第4章 フェス前史——ロックフェスティバルとライブ空間の変遷
第5章 現代社会とイベント
第6章 個人化とフェス仲間
第7章 不確かな未来と〈 いま・ここ 〉の肯定
おわりに
音楽フェスティバル関連年表
参考文献
人名・事項索引

 

フェス観測会2016-永井純一
今年10月29日・30日に北海道羊蹄山麓hirafu188で開催されたフェス主催者やフェス研究者が一堂に会する「フェス観測会」での、永井氏の講演の様子

 


永井純一

 
永井純一(ながい・じゅんいち)

1977年、兵庫県生まれ。2012年、関西大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。現在、神戸山手大学現代社会学部専任講師。著作に『文化の社会学』(共著、ミネルヴァ書房、2008)、『観光メディア論』(共著、ナカニシヤ出版、2014)、『続・青春の変貌』(共編著、関西大学出版部、2015)など。


インフォメーション

タイトル 永井純一「ロックフェスの社会学 個人化社会における祝祭をめぐって」出版記念 日本屈指のフェス達人集合!超豪華フェス座談会 !
開催日時 2016年11月20日(日)
open14:30 / 15:00
 
開催場所 MOGURA CAFE
(兵庫県伊丹市中央4丁目5-10 greenjam BUILD)
 
料金 1,000円(ドリンク代別)
 
アクト 永井純一
津田昌太朗(Festival Life/Festival Junkie 代表)
福島裕友(F.S.O.【Festival Tripper】 代表)

[プログラム]
一部:発売記念トーク
二部:フェスを知り尽くした猛者達が選ぶ「世界のヤバいフェスBEST5」
連絡先
WEBサイト ロックフェスの社会学 ミネルヴァ書房
WEBサイト 出版記念イベント Facebookページ
twitter https://twitter.com/frank_heaven
facebook
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