2022-07-22 22:01

体感!実感!shamanriyoのサイケデリックスヒーリングセッション、体験レポート

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ここからは実際にshamanriyoさんが行っているセッションを体験させていただきます。瞑想を交えたヒーリングセッションのようなかたちで、今回はハペというハーブを摂取します。

 
インタビューをまだご覧になっていなかったら、こちらからどうぞ。
shamanriyoインタビュー。音楽とサイケデリックスの親和性を見出す一夜

 
セッションの参加者はインタビュアーのふじーとUROROS編集長のフニャさん。もちろん二人ともこのような体験は初めてなので、そわそわが止まりません。体感は人によって異なるのであくまで主観にはなりますが、ふじーの体感した感覚はなるべく文章にしておきます。

 
時刻は21時を回ったところ。インタビューが終わり軽く休憩を挟んだ後から始まります。

 
 

report by ふじーよしたか
photo by Shiho Aketagawa

 

ふじー 僕たちがこれから体験させてもらうサイケデリックスというのはどういうものなのでしょう。

 
shamanriyo(以下riyo) ヤワナワ族というアマゾンの少数民族が使っているハペというハーブで、嗅ぎタバコの一種です。
厳密にはサイケデリックスとは違うんですけど、すごく意識がクリアになってすぐに瞑想状態に入れるようなものです。
普通に生きていると理性を司る左脳が優位になっているんですけど、ハペによって左脳が止まって右脳優位になります。なので音楽とも相性が良くて、ビートがあるものよりもアンビエント系の音楽が合いますね。

 
 


真剣に説明を聞くフニャさん(左)とふじー(右)

 
 

riyo まず、めっちゃ痛いです!鼻からスッと入れるんですけど、口の中に入ってきたものは胃に負担がかかってしまうので飲み込まないでください。あと稀に吐く人がいますが、シャーマニズム的に言うとそれも浄化になるので悪いことではないですから。

 
痛みには強いですか?お二人は。

 
ふじー どうですかね……そんなこと考えたことなかった。

 
riyo 多めとか少なめとかあったら。

 
ふじー 普通で!ってラーメンみたいですね(笑)。

 
フニャ とりあえず普通を選ぶのは日本人的な感じだよね(笑)。

 
riyo これから試すハペには数十種類あって、これはジャトバっていうタイプのハペです。ジャトバっていうのはブラジルにある硬い実が成る木なんですけど、軽やかで男性的なエネルギーが込み上げてくるようなものです。

 

(riyoさんの準備が終わり、折ったストローの先にハペの粉末をつけるとフニャさんの前へ)

 

riyo ではいきますね。そのまま楽にしてください。
じゃあ右手でハペを持っていただいて、ハートの前に持ってきます。

目を閉じて、深呼吸します。
吸って……。吐いて……。

次はハペにお祈りします。額の前に上げてもらって。
吸って……。
吐いて……。

 
 


深呼吸をしてお祈りを捧げる

 
 

riyo じゃあ入れていきます。
(フッ!という音と共に、鼻に吹き込まれる)

 
フニャ ゴホッ!ゴホッ!ちょっとティッシュお借りしてもいいですか?(涙が止まらない。鼻をかんだり涙を拭いたり)

 
riyo どうぞ使ってください。じゃあ次はふじーさんいきましょうか。

 

同じ手順でお祈りを捧げながら深呼吸。ハペが吹き込まれる。

もちろん温度などないのだが熱い粉末が鼻を抜けた感覚がある。最初に言及していた痛みとは粉末が鼻を抜けるときのもののよう。
軽く咳き込みながら鼻の奥の方に粉末が残っているように感じ、ちょっとした痛みが残るがそのままにしておく。

 
 


鼻の穴の片方ずつにストローを通して直接吹き込んでいく

 
 

riyo そんなに長くは効かないと思います。10〜30分くらいじゃないかと。

 
ふじー お茶飲んだりしても大丈夫ですか?

 
riyo 全然大丈夫ですよ。

 

riyoさん自身も深呼吸と共に祈りを捧げ、吸引する。

摂取してから数分、それぞれ目を瞑ったりしながらじっとその場に座っている。頭の奥がぽかぽかと温まる感覚があるが、他にはこれといった変化はなかった。

電気が消され、穏やかな音楽がわずかな音量で流れる。

 
 

 
 

riyo 気持ち悪くはないですか?

 
二人 大丈夫です。

 
 

 
 

瞑想に利用するための様々な音叉が準備されていたのを、暗がりの中でもうかがえた。riyoさんはそれを持ち出し、二人の頭上や耳元で一音一音をゆっくりと鳴らしていく。

キィンと響く高音の音が位置を変えながら部屋に響いていく。目を閉じて視覚を封じると聴覚が鋭敏になっているのが分かる。音叉の余韻の末端、空気に溶けこむ瞬間まで感じ取れた。

中低音の音叉もあった。ゴゥン……と鳴らされた後にその音叉が身体に当てられる。振動が身体に伝わって、低音そのものが延々と体内へと響き続けるような心地良さがあった。

瞑想が目的のものというだけあり、いわゆるハイになるというような感覚は全くない。むしろ精神の内に沈みこんでいくような感覚があり、心の深度の深さを感じ取ったような気がした。もちろん気持ちが沈んでいるというわけではなく、どこまで行っても底のない精神の内側をゆっくりと散策しているような感覚だった。

頭の奥に感じていたぽかぽかとした温かさは次第に身体へと下りてきて、気持ち悪さを省いたアルコールの酔いに近い感覚が続いている。

 
 


聴覚を集中させて音を浴びる二人

 

(10分程経過)

 

riyo 簡易的なバージョンではありますが、大体こんな感じですかね。体感、どうです?

 
ふじー 軽い酩酊状態が続いているような感じです。とにかく深呼吸が気持ち良いですね。

 
フニャ 頭がはっきりしてるのかな、音の定位がすごくよく分かる。どこに今音があって、耳から抜けて……というのが分かる。
……さっき(インタビューで)言われたとおり、左脳が停止してる感じががして、言葉に出来ない。

 
riyo そうなんですよ。言葉じゃなくなってくるんですよね。
ハペは本当に現代人というかストレスと戦ってる人に合ってるハーブだと思うんですよ。仕事から帰ってきてパッとスイッチをオフにしてリラックスするとか、いろんな使い方が出来ると思うんですよね。眠気覚まし的に朝起きて吸うのも良いと思うし。
あと瞑想との相性も良いんです。強制的に瞑想状態に入るから、呼吸に集中しやすくなる。瞑想の補助輪っていうのかな、瞑想しやすいルートを作ってくれてガイドになってくれるような感じですかね。

 

(しばらく黙っていたフニャさんがくすくす笑いだす)

 

フニャ 喋ろうと思うと……喋れない。笑っちゃう。笑
みんなの言葉が言葉じゃなくて音楽みたいに聴こえる。あんまり理解できないんだけど。音叉の音もすごい気持ち良くて……ようやく喋れるようになってきたかな。

 
riyo 効果も非常に短いですからね。
静かな音楽との相性もすごい良くて、みんなで踊るとかではなくてじっと内側と向き合う、自分を観察する、みたいな効き方をするんですよね。内省的になるというか空洞になるというか。

 
フニャ これがオフか!っていう感じですね。今まで感じてたオフはオフじゃなかったかもって。これはほんと音楽だけ聴いていたいですね。

 
riyo そうですね。静かにしてるのが良いですよね。

 

(アンビエントなピアノ曲を流す)

 

(20分経過)

 

riyo だいたいそろそろ抜けてくるんじゃないかと。

 
ふじー いや、ちょっと今きてるような感覚があります。

 

眠いわけではなくとにかく目を閉じていたい気持ちが強くなっており、胸のあたりがより温かくなるのを感じていた。
視界を閉じると言葉などの具体的思考がなくなり、大きく柔らかい抽象的なイメージが頭の中をずんぐりふんわりとあちらこちらに移動する感覚がある。

ピアノの打鍵された瞬間の音から木々のイメージが浮かぶ。打鍵されるたびに木が生まれて、楽曲を通じて山の中にいるような眺めが徐々に形成されていく感覚を覚える。

 
 

 
 

(30分経過)

 

フニャ 完全に抜けました。終わったっていうのがはっきり分かった。左脳が生き返った感じ?今はニュートラル。

 
ふじー 僕は……全然……抜けてる感じしないですね。笑

 
riyo 今どんな感じです?

 
ふじー 心臓のふわふわ感が……心臓というよりもうちょっとマインド的な意味合いですが、それがより強まってきました。ピアノの音、鍵盤の打鍵から緑が見えるというか。

 
riyo 相性良いですね。本当にみんな脳の作りが違うから反応が違うんです。だからセッションをやっていて面白いんですよね。
普段はアヤワスカセッションの前に、浄化としてハペを使うんですよね。それで心を静かに整えてアヤワスカを使うという。だからふじーさんもアヤワスカの効きもめっちゃ良いと思います。

 
ふじー 怖いなー……笑 でも喋ってたらちょっと抜けてきた感覚があります。

 
riyo 喋ると左脳が働くからブレーキになるんです。喋ったり目を開けたりすると戻る作用があるんですよね。
トリップ中も一緒で、特にアヤワスカは目を閉じる・開けるがアクセル・ブレーキなんですよ。行き過ぎたかなって思ったら目を開けて。

 
ふじー riyoさんからしたらセッションしてる人の思いを共有したいじゃないですか。そうなるとアクセルとブレーキの匙加減が難しそうな。

 
riyo 基本的にアヤワスカ中は俺から喋りかけたりせず、音でガイドするって感じです。
さっき使ったような音叉を導入で使って、それによって消化帯を直接刺激できるので、そこを開いてあげることによってアヤワスカの効きを良くしてあげてたり。
あとはもっと楽器とかエフェクターとかいろいろ使って、がっつり演奏するっていう流れになったりしますね。
アヤワスカがめっちゃ効いているときは基本的に喋れなくなります。言葉でなんて言ったらいいかっていう感じなんですけど……とにかく効いているときは波に合わせてもらったほうがいいですから。

 
ふじー 行き過ぎかそうじゃないかの判断って素人が出来るものなんですか。

 
riyo 楽しめてるか、恐怖心が出ていないか、ですかね。あんまりにもしんどかったら目を開けてもらって。
事前には話しますけど、トリップ中はあんまりとやかく指示を出したくないんですよね。各々潜在的になにを持ってるかっていうのは全く違うから。
苦しい思いをしたらしたで、それはなにか立ち向かうべきものがあって、その立ち向かう苦しみもなにかの良いヒントになったりするから、そこは自由に好きなように旅してもらうと。

 
フニャ これはアヤワスカもやるべきだよね。だって僕らもサイケデリックスを体験したわけではないから、このインタビューを完結させるためには体験するべきだよね。

 
riyo ぜひぜひ!
ちょうど今アヤワスカについての裁判が進んでいて、その判決次第では規制を厳しくして取り締まる方向になる可能性ももちろんあるんですけど、俺はポジティブにしか考えられないんですよね。アヤワスカ自身が世に出たがっているような感覚があって、それを俺は手助けしてるだけというか。楽観視しすぎなのかも知れないですけど、なにか良い方向に進んでいくんじゃないかなって思っています。
YouTubeやこういう活動をしているとアンチも当然いるんですけど、それは些末な部分でしかなくて。もっと大きな流れでそっちに向かおうという波があって、そのエネルギーにチューニングを合わせてる感じです。

 
ふじー 今回は簡易的なセッションとのことでしたが、たしかにまた改めて時間を取って本格的に体験してみたいですね。
いやぁ……今日は貴重な経験をありがとうございました。

 
riyo こちらこそ!ありがとうございました。

 

レポートは以上になります!
セッション中にも話に上がりましたが、日常生活においてスイッチを切るという行為は簡単なようで実は難しいもの。

 
“耳を澄ます”という言葉がありますが、瞑想によりスイッチを切ったことで、”心を澄ます”ような体験ができました。

目を閉じて、視覚以外の感覚を研ぎ澄ませていくことにより感じられるもの。それはまだ見ぬ人類の潜在能力だったり自分自身も知らない自分自身だったりするのかもしれません。

 
また機会がありましたら新たなセッションを体験できればと思っております!改めまして、shamanriyoさん今回はありがとうございました!!

 
 

 

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