2020-10-08 12:00 Fuhito Kitahara

Kate NV、3rdアルバム『Room for the Moon』からMV「Lu Na」公開。Nami Satoの日本語スポークンワードをフィーチャー

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Kate NVが、今年6月にリリースした3rdアルバム『Room for the Moon』から「Lu Na」のミュージックビデオを公開した。

 
Kate NVはロシアはモスクワをベースに活動しているプロデューサー/DJ/演奏家/ヴォーカリスト・Kate Shilonosovaによるソロプロジェクト。

 
1stアルバム『BINASU』(2016)と2ndアルバム『для FOR』(2018)がシンセポップの傑作として各所で絶賛され、2018年の単独来日ツアーや、昨年2019年に浜離宮恩賜庭園で開催された『花紅柳緑(RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2019)』への出演も話題となった。

 
この「Lu Na」は、各所で高い評価を得ている新作『Room for the Moon』からRed Bull Music Academyで親交の深い仙台拠点のサウンドアーティスト・Nami Satoの日本語のスポークンワードをフィーチャーした楽曲。

 
MVは、Gina Onegina氏のディレクションによりテレビのパフォーマンスやショーのような演出が施されており、サミュエル・ベケットのパフォーマンス「Quad」からインスピレーションを得たケイトの遊び心あふれるイマジネーションが発揮されている。チェックしよう。

 
 

このビデオに対するKate NVによるコメントが発表された。

ルナは元々、猫が1つずつ正方形を歩く単純なパターンである1つの繰り返しループで構成されるダンスクリップとして計画されていました。このパターンは非常にインスピレーションを得ており、私が大好きなベケットの作品「クワッド」に基づいています。もともと私は、猫が歩いている間、ゆっくりと太陽が後ろに現れるようにしたかったのです。すべてのダンサーは素晴らしかったです、彼らはそれらの猫のキャラクターにとても多くの生命をもたらしました!

 
 


Kate NV – Lu Na (Official Video)

Director: Gina Onegina
Story: Kate Shilonosova
DOP: Konstantin Mazov
Producers: Natalie Yurchenko, Marina Adyrkhaeva
Edit: Kate Shilonosova
Choreography: Sasha Pertsev
Cats: Tanya Melnikova, Jenya Beglyakova, Albina Vahitova, Arina Popova
1 AC: Alexander Privalov
Camera operator: Maks Kleonov
Gaffer: Pavel Brukh
Assistant producer: Alexey Ustinov
Production designer: Nastasia Sergeevna
Assistant production designer: Alyona Shapovalova
Costume Designer: Andreeva Lucya
Makeup: Julia Rada
Hair: Maxett
Assistant makeup: Ekaterina Rasina

 
 

 
Kate NV『Room for the Moon』

発売:2020年6月12日(金)
価格:2,000円+税
品番:ARTPL-134
レーベル:PLANCHA / RVNG Intl.
※解説・歌詞・対訳付き予定
※ボーナス・トラック1曲収録
※CDは日本のみリリース

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収録曲:
01. Not Not Not
02. Du Na
03. Sayonara (Full Moon Version)
04. Ça Commence Par
05. Marafon 15
06. Tea
07. Lu Na
08. Plans
09. If Anyone’s Sleepy
10. Telefon
11. Arigato song (Bonus Track for Japan)

 
作品解説:
通算3作目となる『Room for the Moon(月の部屋)』は2018年にリリースした『для FOR』以来となる本作は実のところ『для FOR』の前から制作をし始めていたものの形にはならず、時を経てようやく形になったとのこと。

自宅とモスクワのスタジオスペースにて録音されており、長年のコラボレーターであるJenya Gorbunov(ベース)、Vladimir Luchanskiy(サックス)、Quinn Oulton(ベース/サックス)に加え、共にRed Bull Music Academy出身で交流の深い日本人アーティスト、Nami Sato(スポークン・ワード)等の協力のもと完成した。

70年代〜80年代のロシアと日本のポップ・ミュージック&映画からの影響が色濃い本作は、Orange Milk Recordsからリリースした『BINASU』のポップ・センスと、RVNGからリリースした『для FOR』で見せたアンビエント〜ミニマル〜ニューエイジが見事なバランスで融合している。

小気味良いシンセとサックスにコロコロとしたシンセと軽やかなヴォーカルが絡む「Not Not Not」で幕を開け、シンセとマレット、マリンバを基調にした牧歌的ミニマル「Du Na」へと続く。Pitchforkでベスト・ニュー・トラックに選出され絶賛された「Sayonara」はケイト・ブッシュとも比較される飛躍的なヴォーカルにエッジーなギター、タッピング・ドラムを絡めて駆け上がっていくような極上のシンセ・ポップ。歌詞も英語、日本語、ロシア語がミックスされている。フランス語の歌詞で実験的ながら楽しげな「Ça Commence Par」やFound Sound Nationの「Broken Orchestra」サンプルパックのサンプルのみを使用して、サックス・ソロを作成したという「Plans」、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番からメロディーを借用した「Tea」、パーティへと誘うかのうようなアップテンポなポップ・ソング「Telefon」など、豊かな実験精神とポップ・センスに裏打ちされたヴァラエティに富んだ内容。

様々なルーツと要素を折衷させ独自解釈したその幻想的サウンドを生成し、Lizzy Mercier Desclouxや矢野顕子、Ann Steelまでを彷彿/横断する稀有な存在。その圧倒的才能がさらに開花した傑作の誕生。

 


Kate NV – Plans (Official Video)

 


Kate NV—Marafon 15 (Official Video)

 


Kate NV — Sayonara

 



 
KATE NV

ロシアはモスクワをベースに活動しているプロデューサー/DJ/演奏家/ヴォーカリスト、ケイト・シロノソヴァによるソロ・プロジェクト。元々はSonic YouthやDinosaur Jr.などに影響を受けたオルタナティヴ・ロック〜ポストパンク・バンド、Glintshakeのヴォーカルとして活動。また、同時に20世紀のクラシカルなミュージシャン達とCornelius Cardewのアイデアとアヴァンギャルドなコンポーズを再構築するMoscow Scratch Orchestraのメンバーでもある。それらと平行してソロとしてNVを始動させ、2014年にジャパニーズ・ポップスやニュージャックスウィング、90’s R&Bなどの影響を感じさせるEP『Pink Jungle』を発表し注目を集め、同年、Red Bull Music Academy Tokyoで初来日を果たす。2016年に待望のソロ・デビュー・フル・アルバム『Binasu』を2016年にGiant ClawとSeth Graham主宰の重要レーベル、Orange Milkからファースト・アルバム『BINASU』をリリース。各所で絶賛され、世界各国をライヴで飛び回る。その才能はエクスペリメンタル・ミュージック・シーンの最先鋭レーベルであるブリルックリンのRVNG Intl.の目にとまり、契約を果たし、2018年にセカンド・アルバム『для FOR』をリリースした。その後初の単独来日ツアーを成功させ、収録曲「вас YOU」は細野晴臣のラジオで2度に渡りプレイするなど、日本でも話題となり、浜離宮恩賜庭園で開催された花紅柳緑(RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2019)への出演も果たした。2020年待望のサード・アルバムを完成。引き続き現代エクスペリメンタル・ミュージックの最先鋭レーベル、RVNG Intl.からリリースする。


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