2022-09-07 16:00 Fuhito Kitahara

natsumi hirota、3rd EP『pop quiz vol.2』リリース。日本語、中国語、英語による声のサンプリングを散りばめたプログレッシブな作品

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natsumi hirotaが、3rd EP『pop quiz vol.2』を本日9月7日(水)にデジタルリリースした。

 
natsumi hirotaはテクノやコンテンポラリージャズをルーツとした、エレクトロニクミュージックを制作するトラックメイカー。ICによるデジタルディストリビューション&プロモーションサービス「FRIENDSHIP.」がデジタルリリースをサポートしている。

 
前作EP『pop quiz』から1年3ヶ月ぶりとなる今作は、全編に渡り日本語、中国語、英語による声のサンプリングが散りばめられている。これはnatsumi hirotaによるオリジナルの詩(日本語)に加え、知人らによって中国、英語訳されたものを朗読した音声データがベースとなっている。

 
録音した素材はトラックを制作しながら耳障りだけで分節、単語などに区切り選別して配置し直したものであり、リフやリズムセクション、ポエトリーリーディングのような形態をとっている。これによって、ひとつの詩が音楽を作る中で一度バラバラになり再構築され、新しい意味やリズムが生み出されていく様子を楽しむことができるだろう。

 
また、EPを通して聴くことで20分弱の大きな1曲として聴くこともでき、エレクトロニカなムードから始まりヒップホップの重いビートやピアノの独奏、テクノなど今までで最もプログレッシブなサウンドとなっている。

 
 

人の言葉には生き生きとしたグルーヴやリズムがあって、それをサンプリングするのはいつも楽しいです。聴いてくださる方も同じ気持ちになりますように!

natsumi hirota

 
 

 
natsumi hirota『pop quiz vol.2』

発売:2022年9月7日(水)
価格:1,200円
レーベル:FRIENDSHIP.
仕様:Digital

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配信サイト一覧

収録曲:
1. g. _________
2. h. _________
3. i. _________
4. j. _________
5. k. _________

 
FRIENDSHIP.レビュー

natsumi hirotaさん、前作から1ヶ月という短いスパンでのEPリリースになります。
まずは、何よりもプログレッシブでオルタナティブなエレクトロサウンドがとても印象的なEPになります。
ディープハウスやテクノといった系譜を踏襲しつつ、アーティストnatsumi hirotaが持つ音楽的なセンスや引き出しが遺憾なく発揮された仕上がりとなっており、M1からM5まで一続きになっているというポイントも彼女の音楽的なこだわりが溢れ出ているように感じます。
リードトラックでもあるM1では、妖しげに重心が低く展開していくビートに様々な言語のボイスサンプリングが飛び道具的に様々な角度からリスナーの耳を奪うようなサウンドメイクになっております。吐息や他言語によるボイスサンプリングがどこか切迫感や緊張感を感じさせるようで、
テクノやディープハウス色強いM1から地続きでボイスサンプリングが展開していくように、M2ではシンセが主旋律を司りポップでありつつどこかコアな雰囲気も感じさせるような1曲に仕上がっている。またビートやベーズがアンダーグラウンド感・サイバーパンク感を演出しており、natsumi hirotaが感じ考える世界観が詰まっているように感じられます。
M3ではボイスサンプリングとビートが柱となり、言葉の持つリズム感や独特な雰囲気が最も感じられるトラックになっており、人間の持つ音楽としての原点に立ち戻ったようなコンセプトの楽曲になります。各国によってそれぞれに違う語感やリズム感が病みつきになりそうな1曲です。
M4では、綺麗なピアノを軸としてボイスサンプリングがポエトリーリーディングのごとくサウンドの音像に呼応したインタールード的な立ち位置のトラックです。
EPの最終曲であるM5はゴリゴリのテクノ的要素に日本語のボイスサンプリングによって構成されており、さらにディープでアンダーグラウンド感溢れる楽曲に仕上がっています。
各トラックごとでも十分に楽しむことができるのですが、EP全編通して一つの楽曲・作品として聴くことで、テクノやハウスなどエレクトロの奥深さやサンプリングの巧妙さがどこか理解できるようなそんな作品に仕上がっています。

 



 
natsumi hirota

1994生まれ、東京出身のトラックメーカー
Vijay Iyear, Makaya Mccraven, Martinez に影響を受け、コンテンポラリージャズ、テクノをルーツとしたエレクトロニックミュージックを主として活動している。


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