2021-11-25 19:00 Fuhito Kitahara

9m88、新作EP『This Temporary Ensemble』リリース。1stアルバムからのJAZZアレンジ3曲に加え新曲も収録した初JAZZヴォーカル作

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9m88(ジョウエムバーバー)が、新作EP『This Temporary Ensemble』を本日11月25日(木)にデジタルリリースした。

 
9m88は台湾にとどまらず世界的に脚光を浴びている台湾出身女性R&Bシンガー。

 
2020年夏、9m88は台湾の国家両庁院で開催された夏のジャズミュージックフェスティバルに出演し、コラボレーションしたジャズミュージシャンと自身の1stアルバム『平庸之上 Beyond Mediocrity』から3曲をジャズ風にアレンジ。この時の演奏で”一時的”なユニットが生まれ、本EPの誕生を後押ししただけでなくタイトルである『This Temporary Ensemble』の由来にもなった。

 
今作は、ミュージックフェスティバルで演奏されたアレンジだけでなく、未発表のラテン風の新曲「Eyes」も特別収録。9m88がニュースクール大学(The New School)で深く培ったジャズ解釈における実力が発揮されている。純粋にジャズ本来の色合いを感じさせる作品が完成した。

 
そのライブ映像も公開されているのでチェックしよう。

 
 

9m88によるコメントが発表された。

新曲『Eyes』を除いて、このEPではミュージシャンたちと前の曲をリアレンジして新たに解釈してみたんです。他人の目と耳を通して、改めて曲を見つめてみると、曲に新たな命が吹き込まれただけでなく、曲がレベルアップしました。私の音楽がまた次の段階に入ったんです

 


9m88-浪費時間 演唱會版 (9m88 And Her Time Concert 9m88與她的時間)

 
 

 
9m88『This Temporary Ensemble』

発売:2021年11月25日(木)
価格:1,000円

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収録曲:
1. Eyes
2. Beyond Mediocrity(平庸之上)
3. Nine Head Hinano(九頭身日奈)
4. Waste of Time(浪費時間)

 
作品解説:

本EPは9m88が制作コーディネーターを、ゴールデン・メロディ・アワード(金曲奨)のプロデューサー賞を受賞した余佳倫(Chia-Lun Yue)が制作コンサルティングを務めている。ミュージシャンの顔ぶれは、ゴールデン・インディーミュージック・アワード(金音創作獎)で複数部門のグランプリを受賞し、ゴールデン・メロディ・アワードにも何度もノミネートされたジャズピアニストの蘇郁涵(Yu-Han Su)、ゴールデン・インディーミュージック・アワードの最優秀ミュージシャンにノミネートされた経験を持つギタリストの陳穎達(Ying-Da Chen)、バンド「生祥楽隊」のパーカッショニストで各ビッグバンドや歌手らがコラボレーションしたいと指名する呉政君(Alex Wu)、現在アムステルダム音楽院でベースを学ぶ紀安(Julian Wittich)、そして長きにわたり9m88とコラボレーションをしているピアニストの唐寧(Ning Tang)とドラマーの陳彦丞(Devlin Chen)も参加している。アルバムジャケットは、ニューヨークに在住経験があり、現在は台湾に帰国している画家HOJANが腕を振るい、キュビズムのタッチにグレージングの手法を用いて9m88とバンドメンバーの演奏を表現している。

9m88のことを女性ジャズシンガーと言う人もまれにいるが、実際は9m88のこれまでのリリース作品には、ブラック・ミュージックやヒップホップの影響が色濃いものも多くある。そして4曲が収録された本作『The Temporary Ensemble』は9m88の純粋にジャズ本来の色合いを感じさせる初めての作品となっている。

 

9m88『This Temporary Ensemble』楽曲紹介

 
【「Eyes」について】
「Eyes」は、9m88がニュースクール大学(The New School)に入学しジャズを主専攻としてから書いた最初の曲だ。Eyes(目)は魂の窓とも呼ばれ、子供の頃はとても透き通った、けがれのない、ほこりや不純物が一切ないもの。それなのに成長して社会に出ると、その厳しい風に吹かれて、曇りが生じてしまうことは避けられない。9m88は、子供時代の自分にはできていたことが多かったと気づく。だが成長すると、まるでほこりで覆われた窓のように、それが恐れになったり、恥ずかしくて遠慮してしまったりする。もう幼き日々の清純さが失われてしまったことに気づかされるのだ。

「Eyes」の曲で9m88は、初心に戻ろう、ピュアなままでいようと、目を介して自分自身に伝え続けたいと願っている。「カーテンを開けて、窓から光を入れてみて。あなたの部屋はまた新しい温もりを感じるようになるでしょう」と歌詞にあるように。

 
【「九頭身日奈 Nine Head Hinano」について】
元々はおどけて皮肉めいたスタイルの「九頭身日奈 Nine Head Hinano」だが、多くの人達に見つめ直されて、アシッドジャズの魂が吹き込まれた。豊かなリズム感の中にジャズのコードが取り入れられたことで、「九頭身日奈 Nine Head Hinano」が新たに変貌を遂げ、トレンド感あふれる曲になっている。

 
【「平庸之上 Beyond Mediocrity」について】
アルバム『平庸之上 Beyond Mediocrity』の同名曲の溢れんばかりの輝きとは打って変わり、『The Temporary Ensemble』バージョンの「平庸之上 Beyond Mediocrity」は、落ち着きのある抑制された雰囲気になっている。曲全体を内省的なスタイルで再解釈している。まるで3年前にファースト個人アルバムがリリースされたばかりで突進中だった9m88に「平凡を超える落ち着いた気ままなスタイルでいこう」と語りかけているかのようだ。

 
【「浪費時間 Waste Of Time」について】
「時間」という概念の解釈は人によって異なる。ある人には速く、別の人には遅く、またある人には静止した動かないものという場合も。『The Temporary Ensemble』バージョンの「浪費時間 Waste Of Time」では、シンクロしていない各自の時間感覚というカオスをミュージシャンそれぞれが表現している。様々な楽器がそれぞれの時間感覚を抱きながら各次元で演奏に酔いしれているのにもかかわらず、また時間に背中を押されて前進し続ける。こういった点が、今回の「浪費時間 Waste Of Time」から、ジャズだからこそ表現できるうっとりする味わいを引き出している。

 



 
9m88(ジョウエムバーバー)

台北で生まれ、大学でファッションを学んだ後、NYの名門校『The School of Jazz & Contemporary Music』でジャズを専攻。R&B、ソウル、ジャズ、ポップスなど様々なジャンルからの影響を感じさせるメロウかつオリエンタル~エキゾなR&Bミュージックを体現し、台湾国内のツアーは全会場ソールドアウトするなど若者を中心に着実に人気を集めており、台湾のポップ・ミュージック/アート・シーンの次代を担う才能と言われている。2017年には台湾のレーベル、2manysoundから「九頭身日奈/PLASTIC LOVE」の7inchリリースが日本でも話題に。2018年には青山月見ルで来日公演、2019年にはサマーソニックのBillboard Stage出演。本国台湾ではAAAMYYY、D.A.N.、STUTS、Tempalay、TENDREといった日本国内からのメンツと共演し、落日飛車Sunset Rollercoasterの作品へのコーラス参加や、台湾で最も有名なヒップホップレーベル「KAO!INC」所属のラッパーLeo王とのコラボ作も。愛称は「バーバー」。

 

注目記事

9m88、日本デビュー盤『平庸之上 Beyond Mediocrity』10月23日リリース。サマソニにも出演した要注目の台湾出身R&Bシンガー


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WEBサイト 9m88 公式サイト
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