mouse on the keys、マツモト建築芸術祭で行った公開制作「Pointillism」の音源を9月20日リリース。三浦義晃が制作したショートムービー公開
mouse on the keysが2023年2月マツモト建築芸術祭で行われた公開制作「Pointillism」を9曲入り音源として、9月20日(水)にデジタルリリースすることになった。
また、150部限定でカセットテープ版の販売も発表(シリアル番号付き)。こちらは、会場限定で販売したCD盤『The Dawn EP』からボーナストラック2曲を加えた全11曲を収録する。
三浦義晃氏による幻夢的なショートムービーも公開された。チェックしよう。
今作は、2023年2月長野県松本市で開催されたマツモト建築芸術祭において「mouse on the keys: Pointillism」として発表されたものを元に構成されている。「Pointillism」というタイトルは、3人のメンバーから発せられる音によって点描画のように音楽を作りあげたいという思いから名付けられた。そもそもこの企画は、マツモト建築芸術祭・おおうちおさむプロデューサーのアイデア(数日でライブ1本分の楽曲を公開制作し、ライブで発表する)から始まった。はじめは躊躇したものの、バンドの新たな方向性が掴めるはずだと出演を決めた。
松本市中町・蔵シック館で3日間(実質トータル15時間)制作、最終日に同市・信毎メディアガーデンにてライブでの発表が計画された。緻密に作曲し、練習に時間をかけライブを行ってきたmouse on the keysにとっては、異例の条件(有観客での制作、音量や制作時間の制限など)が突きつけられた。かつて造り酒屋の屋敷(1888年築)であった木造2階建ての蔵シック館には、いっさい防音が施されていない。楽器の選定についても異例づくしで、音量制限に対応するために、プリペアドピアノやリサイクルショップで調達した日用品が使用された。さらに、新留大介のソロでお馴染みのElektron Octatrackや制作では初登場となるエレクトリック・ベースが加えられた。母屋の玄関を制作スペースとし、土間から板の間にかけて楽器を設置した。
土間上の天井はかなり高く、マス目状に組み上げられた梁が特長の吹き抜けがあり、グラスや鍋の音が天然のリヴァーブによって心地よく響いた。電気楽器の音量は、アンプラグドの響きに馴染むよう注意が払われた。1音鳴らすだけで音が充満してしまうこの空間では、3人の演奏が自ずと点のようになっていった。音を増幅させることを前提に作られた楽曲とはまた一味違う、しなやかでエキサイティングな楽曲が立ち現れた。制作から発表までの全行程をアンビソニックス方式マイクによる360°録音とiPhoneで録音し、それらをミックスさせた。その中から9トラックが厳選され、録り音そのままのもの、エディットやエフェクトを施したものなどがトラックリストに並べられた。これだけ手軽に、15時間で今作を生みだすことが出来たということは、バンドにとって楽曲制作のパラダイムシフトが起きたと言える。今作は、mouse on the keysの未来への架け橋だ。これからが楽しみである。
川﨑昭 (mouse on the keys)
三浦義晃による幻夢的「Pointillism」ショートムービー
mouse on the keys『Pointillism』
発売:2023年9月20日(水)
価格:カセット 2,000円(税込)
仕様:カセットテープ(150部限定)/ デジタル
収録曲:
A1 Pointillism01
A2 Pointillism02
A3 Pointillism03
A4 Pointillism04
A5 Pointillism05
B1 Pointillism06
B2 Pointillism07
B3 Pointillism08
B4 Pointillism09
B5 The Dawn (piano version) [Cassette Bonus Track]
B6 The Dusk [Cassette Bonus Track]
インフォメーション
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