Hei Tanaka 3年ぶりのフルアルバム「Archive2」に寄せて

 
バンド不毛の時代。と、言われているかどうかは知らないけれど、たぶん僕はバンドに固執している。
そして、バンドってなんぞや。と、考えながら、音を重ねて、共に時間を過ごす。
すると、ふとした時に「好き」とか「嫌い」とか「楽しい」とか「辛い」とか「生きる」とか「死ぬ」とか、様々な言葉の輪郭がぼやけてくる。
言葉って揺らぐのね。
がっかりもしたけれど、言葉の数だけ追求する選択があると思うと、嬉しい気持ちにもなる。
ひとつくらい信頼できる言葉と共に生を全うしたい。と思う。
僕には、その言葉が「バンド」なのだ。
まだまだ信頼をするには程遠く、とても掴みきれていないのだけど、ひとまず記録することにする。
それがこの作品「Archive2」だ。
人生は長い。と、僕は思う。
この作品は愛される。と、僕は思う。
どうだろうか…？　
何卒。

Hei Tanaka 田中 馨

 
Hei Tanaka

元SAKEROCK、演劇や舞台作品を中心に作曲家、 プレイヤーとして幅広く活動する田中馨を 中心に集まった6人組。
サックス３管が絡み合いながら生まれてくる複雑でヘンテコな楽曲たち。 結成当時のインストバンドから、よりアコースティックな音像を追求し、田中のうまくはない歌の比率も増え、混沌の中を漂うダンスミュージック。

・Vo,Bass 田中馨 ( チリンとドロン / ロバート・バーロー)
・Dr 池田俊彦 （T.V.NOT JANUARY / おれ、夕子。 / イラストレーター）
・Gt 牧野容也 （GUIRO）
・T.Sax 黒須遊 (RIDDIMATES / REGGAELATION INDEPENDANCE / NATAL DESIGN)
・A.Sax あだち麗三郎（あだち麗三郎と美味しい水 / 片想い / 冬にわかれて / 滞空時間）
・S.Sax 佐藤慧 (Sound Orbits)

2012年：結成。当初はツインドラムとベースの攻めた編成。
2016年：この６人で再編。違った感覚の人間。笑って泣ける、それを体現。
2019年：1stアルバム「ぼ～ん」を発売。所属はカクバリズムでジャンルは令和のタピオカ部門第一位。混沌からはみ出す本音を見てほしい。
2019年：20ヶ所を超える全国ツアーを皮切りに、各地FE などでも精力的に活動 文字による全国ツアーと題した自主制作ZINE「こだませヤッホー」スプリットカセットテープによる共演「トマデジ」シリーズ。
2021年：アジアの映像コンペティション、DigiCon6 ASIA powered by TBSへの楽曲提供と、授賞式の音楽を担当。
2022年：田中本人から、ひとつの到達点と言わせたセカンドアルバム「Archive2」をリリース。メンバーそれぞれの活動も多岐にわたり、今後もこの６人に注目してほしい。