2021-12-01 17:00 Fuhito Kitahara

Small Circle of Friends、約5年ぶりの新作アルバム『cell』リリース。”今”の感情をストレートに表す

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Small Circle of Friendsが、新作アルバム『cell』を本日12月1日(水)にデジタルリリースした。

 
Small Circle of Friendsは1993年にデビューした、ムトウサツキとアズマリキの二人組。

 
前作『Silence』から約5年ぶりとなる今作は、2020年の春から冬にかけて自身のスタジオ「studio75」に篭ってレコーディング。”今”の感情をストレートに表出した11曲を収録した。

 
セルフライナーノーツも公開されたのでチェックしよう(下に掲載)。

 
 

Small Circle of Friendsによるコメントが発表された。

前作『Silence』から約5年ぶり、12枚目のアルバム『Cell』リリースです。
本作は2020年の春から冬にかけて、自分たちのスタジオ「studio75」に篭ってレコーディングしました。
過去と未来。その繋ぎ目である現在。そこで何を思う?
不安だったり、悲しかったり、寂しかったり、怒ったり、でもそれほど悪くないかもとか思ってみたり、なんだかんだそれなりに充実した日々を送っていたり、楽しかったり、優しい気持ちになったり。
そんな”今”の感情をストレートに表出した11曲です。

 


clap song – Small Circle of Friends (official)

 
 

 
Small Circle of Friends『Cell』

発売:2021年12月1日(水)
価格:デジタル 1,800円 / 3,300円(税込)
レーベル:75Records

仕様:Digital / LP

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収録曲:
1. seasons change
2. Sunshower
3. 瓶の中のエコー
4. コノサキノサキ
5. clap song
6. sad song
7. 砂漠に靴紐
8. I saw the Light
9. snore
10. playtime / cell
11. NewType

 

produced,written and performed by Small Circle of Friends (riki azuma and satsuki mutoh)

recorded and mixed by Small Circle of Friends
recorded and mixed at Studio75

 

セルフライナー・ノーツ

2019年の夏から秋にかけて。
例年通りの”ライヴをしながら旅をする”生活を送っていました。

いろんな場所で、いろんな人に会い、いろんな経験をする。
日々の流れに身を任せていれば
そこには”とりあえずの安心感”がある。

そんな”旅”の合間に
「そろそろSCOFの新しいアルバムを作るタイミングだな。」
と感じたわたしたちは制作をスタートさせました。

トラックのスケッチ、歌詞のテーマ、メロディーの断片。
そんなものがコンピュータのハーディスクやiPhoneのメモに貯まっていた頃合いでした。
2019年の冬から春にかけてレコーディングを行い
2020年にはニューアルバムをリリース。
そんな目論見でした。
制作は思いの外順調。
アイデアが次から次に湧いてきて、それが曲の完成まで行き着く。
つまり、とても”ノッていた”のです。
なんやかんやアルバム2枚分くらいの曲が出来上がり
「ここからアルバム1枚分にまとめていくのも大変だな…。」
と、そんなことすら思っていました。

そして年が明け、2020年。
そこからは周知の通り
あれよあれよという間に、いろんなモノ、コトがなぎ倒されていきます。
2020年の予定全てが”白紙”になりました。
コレはいつまで続くのか?
夏頃になれば終わる?
そもそも終わりはあるのか?
終わりが無いのであれば”生き方”そのものを変えなければならないのか?

漠然と道を歩いていたら、突然背後から肩を掴まれ
無理やりに180度向きを変えられる。
そんな気分でした。

さて、どうしよう。
今、何をすべきか?
はたまた
何をすべきでないのか?

わたしたちはまず”止まる”ことにしました。
可能な限り、そこに留まって、世界の様子を窺いながら、考えてみようと。

いざ”止まって”みると、今まで目、そして頭に入ってこなかった物事が
次から次に”実感”として現れるようになり、
その間にも世界は混沌としていく様子に思考を揺さぶられる感覚があります。
そしてその”感覚”を曲にしたい。
そういう欲求みたいなものが徐々に湧き上がってきました。
フワっとした”感情”ではなくて、
「そこに”間違いなくある感覚”」を曲に出来ることに喜び。
『カタルシス』という言葉の意味がわかったような気がしました。

2020年の春から夏にかけて曲作りを続け、
夏から秋にかけてレコーディング、
冬の間にミックスダウン。

最終的に2020年以降に制作した7曲。
それ以前に作り貯めていたものから4曲。
合計11曲でアルバム『Cell』を構成。

全て2020年に作った曲でまとめることもありえたのですが
それだとあまりにも”コンセプトアルバム的”であるし
「とはいっても”今””以前””これから”は”地続き”だよな。」
という想いに至ったわけです。
時間の地続き。
感情のグラデーション。
そんなことをより実感するようになりました。

身の回りで、そして世界でおこる様々な事象。
今まで見えなかったもの。
見えているのにそれについて考えることがなかったもの。
そして
見えているのに日常に流されてとりあえず蓋をしていたもの。

それらをすべて見て、想像して、思考して。
一個人の経験、そして感情というものがいかに厄介なものかがわかってきたし
それを一度手放して頭の中身を作り変えないと
ほんとの意味での”理解する”ということは得られないのかもしれない。
そのうえで”自分を愛する”ことについても考えてみる。

そんなことをつらつらと思い巡らせていたら
『Cell』という言葉が浮かんできました。

”細胞”から作り変えていく感覚。
そして、ずっと籠っているこの”小さな場所(cell =セル)”のこと。

今の自分たち、そして生み出す音楽をイメージするのには
ぴったりな”単語”だと思います。

 



 
Small Circle of Friends

ムトウサツキとアズマリキの二人組。

1993年、United future organizationのレーベル”Brownswood”よりデビュー。以来、17枚のフル・アルバムをリリース。2005年にはインストゥルメンタルに特化したサイド・プロジェクト「STUDIO75」をスタートし、英国の人気DJ、ジャイルス・ピーターソンもラジオ・プログラムにてプレイするなど、世界的な評価を得た。アーティストのトータルプロデュースからbeat製作も多数。最新は、BASI、maco marets、kojikojiなど。最新作は2019年7月リリース「detective TAKEI FUMIRA _ 『5』(ファイヴ)」。サツキはSustainableな衣料を目指す「75Clothes」も展開。
音と服で毎日を暮らす。


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