2021-08-20 12:00 Fuhito Kitahara

Tarah Kikuchi、1st EP『Science』リリース。70年代ロックや、ボサノバ、タンゴなどの南米音楽を広く取り入れる

credit:山田春日

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Tarah Kikuchiが、1st EP『Science』をリリースした。

 
Tarah Kikuchiはニューヨーク・マンハッタンに生まれで、ブルースやジャズに音楽のルーツを持つアーティスト。

 
今作は作詞/作曲/編曲全てを1人で宅録した作品で、70年代ロックや、ボサノバ、タンゴなどの南米音楽を広く取り入れている。

 
Tarah Kikuchi本人による作品解説、そして全曲試聴も公開された。チェックしよう。

 
 


Tarah Kikuchi – Science (EP)

 
 


credit:山田結子

 
Tarah Kikuchi『Science』

発売:2021年8月12日
価格:800円
仕様:デジタル

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Tarah Kikuchiによる作品解説

 
空想は空想の世界にとどまり、基本的には現実の時間軸ではそれぞれの人生は現実を超越しないものである。
それでも時々煌めく瞬間がある。それはニューヨークの摩天楼が太古の森の化石に見える瞬間であり、「鉄道員の溜まり場」でマドレーヌにsome of these daysのレコードをかけてもらい、吐き気が一気に消え去る瞬間であり、遠くからやってきたジプシー達がマコンドに持ちこんだ氷を初めて目にして触れた瞬間である。
そうした”すこしふしぎ”(SF)な瞬間を求めている。でもそれはほとんど来なくて、私は一日中老人の最後の夢の中にいる気分でいたりする。現実に起こり得る無意味な感動を拒んでいる。全部どうでも良いと思ってしまう。本当は何も求めていないかもしれない。
「1+1=2」に全てが覆われている。彼らはそれだけを刻み込もうとしてくる。それはとても役に立つから。意味があるから。
私の作るものは何の役にも立たない。何の意味もない。それでも、だからこそ『ダンス(生きることの欲求)』をする。そしてこれからもいろんなことが自分の心身に刻まれてゆく。あるいは自ら刻み込んでゆく。その身体でまた新しいダンスをする。『Science』の語源は「scio=知ること」。私にとって知ることは刻み込むこと。すり込ませること。身体中に。少なくともそれはやめないでおこうと思った。
でもなにも確信はないし、私は何も正しくない気もする。だから何かを断言したりはできない。気がするだけ…

最近はずっとこんなことを考えています。しかし、これらは断片に過ぎず、基本的には言葉で説明し難いもっと曖昧な気持ちや感覚を曲にしているつもりです。断片を繋ぎ合わせるのは私ではなく私の知らない誰かであって欲しいと思っています。

 



 
Tarah Kikuchi

1996年12月12日ニューヨーク市マンハッタン区に生まれる。
2012年:浅草の路上で友達の6万円のヘッドホンでロニージョンソンの「Tomorrow Night」を聞いた時からブルースやジャズなどの黒人音楽に興味を持つ。
2016年:ギターを始める。
2019年:本名である菊地良太名義で、「グリーンバック2」をリリース。
2020年:K/A/T/O MASSACREなどの音楽イベントに度々出演する。


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WEBサイト Tarah Kikuchi Instagram
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