七尾旅人、ドキュメンタリーMV「”蒼い魚”を夢見る踊り子~藤間紋寿郎の沖縄戦~」本日終戦記念日に公開
七尾旅人が、ドキュメンタリーミュージックビデオ「”蒼い魚”を夢見る踊り子~藤間紋寿郎の沖縄戦~」を本日8月15日の終戦記念日に公開した。
この「蒼い魚」は、2018年末に発売された最新アルバム『Stray Dogs』に収録され、発売以前からもライブでは長く演奏され続けていた楽曲。
MVは、七尾のライブ映像作品「兵士A」も手がけた河合宏樹氏が監督。
河合氏は未完成のまま全国各地のステージで歌われ始めた頃からこの「蒼い魚」を体験しており、いつかこの曲のミュージックビデオを世に出したいとの思いを抱いており、「蒼い魚」を聴き続ける中で、実の祖父であり、今年で98歳となった日本舞踊家の藤間紋寿郎氏を題材にしたいとの衝動に駆られるようになったとのこと。
本土で戦争の記憶が薄れようとするなか、今もなお基地問題に苦悩しながら対峙を続ける沖縄。東村高江に住むある家族と七尾旅人は音楽を通じて出会い、その縁から足しげく現地を訪れる過程で「蒼い魚」という歌は生まれた。
また、日本舞踊・藤間流の重鎮として50年にも渡って充実した舞台を重ねてきた藤間紋寿郎の創作舞踊のルーツは、沖縄戦での米軍捕虜収容所で過酷な労働の合間にもうけられた、日本兵向け演芸会での踊りの場であった。
河合監督の祖父への想い、沖縄への想いが、1つの映像作品として「蒼い魚」と「藤間紋寿郎」を結びつけていく。その結果、これまでにない楽曲と監督の作家性が重厚に折り重なったMVが完成した。
河合監督のコメントが発表された。制作に至る経緯・心模様が書かれているので読んでみてほしい。
“蒼い魚”を夢見る踊り子〜藤間紋寿郎の沖縄戦〜
河合宏樹 監督コメント 映像作家の河合宏樹です。 今年で98歳となった日本舞踊家 ・藤間紋寿郎 (私の祖父)。 七尾旅人さんの楽曲『蒼い魚』は、沖縄県高江の米軍ヘリパッド問題で長きに渡って苦悩しながらも対峙し続けてきた、高江在住の方々との関係性から生まれた歌です。 私にとっての『蒼い魚』は、沖縄の基地問題に対する本土の無関心を変えるために、遠い海を渡ろうとする小さな魚の歌であり、同時に、私の祖父のような、けして順風満帆ではない人生をなんとか歩もうとしたひとりひとりの生を照らすような楽曲だと感じていました。「蒼い魚はまだ泳いでいるよ」と。 戦前から戦後を生きた祖父の力強い足の一歩と、 かなしい戦時の海にもきっと居た、活き活きと泳ぐ魚のように、いま98歳になっても、車椅子になっても、まだ踊ってみたいと、かつての沖縄を思いながら、蒼い魚となって、悠々と踊る(泳ぐ)ことを夢見ている、祖父がまだいます。 |
七尾旅人『Stray Dogs』
発売:2018年12月12日
価格:3,024円(税込)
レーベル:felicity
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収録曲:
1. Leaving Heaven
2. □Confused baby□
3. 迷子犬を探して
4. スロウ・スロウ・トレイン
5. DAVID BOWIE ON THE MOON
6. Almost Blue
7. 崖の家
8. Across Africa
9. きみはうつくしい
10. 蒼い魚
11. 天まで飛ばそ
12. いつか
監督:河合宏樹 学生時代より自主映画を制作、震災後は、ミュージシャン、パフォーマーなど、表現者に焦点を当て撮影を続け、記録映像に留まらない「映像作品」をアーカイヴ。時にはドキュメンタリーとして作品化。
出演:藤間紋寿郎 1920年、文楽人形遣い桐竹紋十郎(人間国宝)の長男として大阪に生まれる。6歳より日本舞踊を始め、16歳で上京し初世藤間寿右衛門に師事。八年間兵役
’79生まれのシンガーソングライター。’98のデビュー以来これまで『911fantasia』『リトルメロディ』
アニメーション制作:KWANED(クワネド) |
インフォメーション
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WEBサイト | : | 七尾旅人 公式サイト |
WEBサイト | : | 「Stray Dogs」特設ページ |
: | https://twitter.com/tavito_net | |
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