ミュージックビデオ制作のきっかけ

ミュージックビデオ制作のきっかけとなったのは、人気劇団ロロの三浦直之氏が脚本・演出を務めた、福島県立いわき総合高等学校総合学科 芸術・表現系列(演劇)の第13期生20名による卒業公演『魔法』。

高校生の瑞々しい日常とファンタジックな世界観が融合した⻘春群像劇には県外からもたくさんの観客が訪れ、連日多くの人々を魅了した。

そのラストシーンには、江本祐介の楽曲「ライトブルー」を使用。客席でそのまぶしさに心を撃ち抜かれたのが、今回公開されたMVの監督を務めることとなる松本壮史だった。

楽曲「ライトブルー」について

映像ディレクターの松本壮史が監督した、乃木坂46の個人PV「アイラブ ユー」用に江本祐介が書き下ろしたポップソング。アイドルファンだけでなく、インディーシーンでも話題となり、7インチシングルは発売後即完売している。

文化祭までの1週間を駆け抜ける女子高生20人をワンカットで捉える

本作では、福島県立いわき総合高校の全面協力のもと、「文化祭当日までの7日間」を4分26秒に凝縮して表現している。プロの俳優ではない彼女たちが瞬間に放つ魅力を細部まで捉えるため、⻑回しのワンカットという難易度の高い撮影方法が選択された。本映像では、失敗の許されない緊張感の中、全力で学校中を駆け 抜ける生徒たちの瑞々しい姿が映し出されている。

監督の松本壮史は「『魔法』で披露した⻘春ストーリーと地続きのものとして表現したかった」と語る。生徒20人の魅力を最大限に引き出すため、演技指導役として三浦を起用。振り付けは三浦と同じくロロのメンバーである島田桃子、美術にアニメーション作家のひらのりょう、撮影は松本作品でおなじみの後藤武浩、高木孝一が参加している。

福島県立いわき総合高校について

福島県立いわき総合高等学校は、人文・国際系列、自然科学系列、スポーツ健康系列、芸術・表現系列、情報系列、生活福祉系列の6系列から選択履修する総合学科高校。
芸術・表現系列の中に、設置当時は東北で初めてだった「演劇」の授業がある。自分から出発する表現を学ぶこの授業の目的は、俳優教育ではなく、演劇を通した人間教育。

 
江本祐介

1988年4月8日生まれ 埼玉県出身。バンド、弾き語りの活動を経て、現在は自身の楽曲やCM音楽の制作の他、様々なアーティストのREMIX・編曲を行っている。ENJOY MUSIC CLUBではトラックと歌・ラップを担当。
http://emotoyusuke.com/

松本壮史

1988年 埼玉県出身。CM、MV、ショートフィルムなどの映像監督。2015年THE DIRECTORS FARMに加入。ラップグループENJOY MUSIC CLUBのメンバーとしても活動中。
http://matsumotosoushi.com/

三浦直之

ロロ主宰。劇作家・演出家。1987年、宮城県出身。2009年、日本大学藝術学部演劇学科劇作コース在学中に、処女作『家族のこと、その他たくさんのこと』が王子小劇場「筆に覚えあり戯曲募集」に初入選。同年、主宰としてロロを立ち上げ、以降全作品の脚本・演出を担当する。2013年、初監督・脚本映画『ダンスナンバー時をかける少女』がMOOSIC LAB 2013準グランプリなど3冠を達成したほか、2015年より、高校生に捧げる「いつ高シリーズ」を始動。高校演劇のルールにのっとった60分の連作群像劇を上演し、戯曲の無料公開、高校生以下観劇・戯曲使用無料など、高校演劇の活性化を目指している。代表作は『ロミオとジュリエットのこどもたち』『LOVE02』『あなたがいなかった頃の物語と、いなくなってからの物語』など。『ハンサムな大悟』で第60回岸田國士戯曲賞最終候補作品ノミネート。2016年度セゾン文化財団ジュニアフェロー。
http://lolowebsite.sub.jp/

 
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