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七尾旅人が、今年9月に発売した約4年ぶりの新作アルバム『Long Voyage』から「ソウフルードを君と」のリリックビデオを公開した。

 
17曲90分の2枚組アルバムとなったアルバム『Long Voyage』は、前作ツアーで結成されたストレイ・バンド（Kan Sano、小川翔、Shingo Suzuki、山本達久）の他、細井徳太郎、石若駿らジャズ・シーンの俊英による鮮烈なアンサンブル、そして沢田穣治、梅津和時、石橋英子、Dorianら世代を超えたソウルメイトたちとのコラボレーションにより七尾の楽曲の魅力を最大化させた過去最高のポップス集。パンデミックと戦争の時代を生きる人々の相貌を映しだし大きな反響を得ている。

 
この「ソウフルードを君と」は、パンデミックに突入した2020年に七尾がyoutubeで始めた対コロナ支援コラボ配信番組「LIFE
HOUSE」のPA（音響）さん特集の際に作曲した楽曲。

 
植民地主義時代のコロンブスによるアメリカ大陸到達から楽曲は幕を開け、黒人奴隷が降りたつ瞬間や、非道な暴力の歴史を描きながらも、ソウルフードというテーマ設定により料理を介在させることで日本国内のマイノリティまで問題を接続していく。まさに七尾旅人でしか描くことができない、壮大でありながら今ここに確かに実在する個人に向けてつよくフォーカスしていくストーリテリングが際立つ1曲を、石若駿、細井徳太郎、高橋佑成などジャズシーンの次代を担う俊英たちとレコーディングしている。

 
リリックビデオを構成する無数のグラフィティは、本楽曲でも登場するアフリカ人と日本人のミックスの女の子：エリザベスの実の母親であるOnyinyech-I（オニヤーチ）氏によるもの。ジョージ・フロイド氏の死とBLM運動の高まりに共振して描かれた絵、そして各国のソウルフード、愛する娘、仲間たちなどの絵が、受け手にさまざまな感情を呼び起し、それらをYuki Nakahara氏が巧みに構成しアニメーションを加えることで、怒りや悲しみの先に誰かを想い愛する時の深い情動が沸き起こる、もはやリリックビデオの領域を遥かに越えた雄大なドキュメンタリー・アニメーション作品に仕上がっている。チェックしよう。

七尾旅人 “ソウルフードを君と” (Official Lyric Video)

七尾旅人 – ドンセイグッバイ (Official Music Video)

 
七尾旅人『Long Voyage』

発売：2022年9月14日（水）
定価：3,800円+税
品番：PECF-1191/2
仕様：2枚組CD
*七尾旅人によるセルフライナーノーツを封入

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-disc1-
01. Long Voyage「流転」
02. crossing
03. 未来のこと
04. Wonderful Life
05. 入管の歌
06. ソウルフードを君と
07. リトルガール、ロンリー
08. フェスティバルの夜、君だけいない

-disc2-
01. Long Voyage「停泊」
02. 荒れ地
03. ドンセイグッバイ
04. if you just smile（もし君が微笑んだら）
05. Dogs & Bread
06. 『パン屋の倉庫で』
07. ダンス・ウィズ・ミー
08. 미화（ミファ）
09. Long Voyage「筏」

 
参加アーティスト：
Shingo Suzuki / Kan Sano / 山本達久 / 小川翔 / 中村圭作 / Dorian / 沢田穣治 / 向島ゆり子 / 橋本歩 / 細井徳太郎 / 瀬尾高志 / 石若駿 / 高橋佑成 / 宮坂遼太郎 / 津上研太 / 類家心平 / 梅津和時 / 石橋英子 / 大比良瑞希 / コスガツヨシ / 佐藤芳明 / & KIDS

七尾旅人 シンガーソングライター。98年のデビュー以来、ファンタジックなメロディで世界の現実を描き続けて「うた」のオルタナティブを切り拓き、音楽シーンの景色を少しずつ変えてきた。パンデミックのなか放置された感染者や困窮者に食料を配送する「フードレスキュー」を継続しつつ完成させた2枚組ニューアルバム『Long Voyage』を9月14日にリリースする。愛犬家だが、犬に振り回されっぱなし。日々の情報はTwitterやnoteで発信中。