2017-03-04 12:00

台湾で活躍している日本人!レーベル『Hello Pop!!』の杉本貴芳さんにインタビュー


Hello Pop!!というWEBサイトを運営し、日本の音楽を広く中華圏に発信していた杉本貴芳さん。昨年秋に台湾に渡られて、今は台湾で生活しながらレーベル運営をされています。どのような心境の変化があったのか、台湾での生活は、春節(旧正月)真っ只中の2月1日にインタビューさせていただきました。

 

art work by Mayu Murota
interview & edit by Fuhito Kitahara

 
 
 

| 日本の音楽を台湾で紹介するレーベルHello Pop!!

 

   本日はよろしくお願いいたします。まずは自己紹介をお願いします。

 

杉本貴芳(以下、杉本) 台湾でHello Pop!!というディストロ専門のレーベルを運営している杉本です。日本と台湾のインディーズシーンで、自分達にできる範囲でD.I.Y.に活動しています。

 

   ディストロ専門のレーベルとはどのようなものでしょうか?

 

杉本 台湾でCDを売りたいアーティストさんの音源をお預かりして、Facebookページとこちらでの楽天みたいなサイト「蝦皮拍賣」で販売しています。また、CDショップや店舗に置かせてもらったりもしています。間に入ってやりとりを手伝うとか、店舗の方から気になるバンドとかに話をもっていったりもしています。

最近は台湾に日本のインディーズバンドがたくさん来てるので、ライブ当日にグッズ販売や通訳を手伝ったりもしていますよ。

 

   Hello Pop!!にCDの取り扱いをお願いするにはどうしたらいいでしょうか?

 

杉本 日本人向けにはTwitterで情報を発信していますので、twitterでご連絡いただくか、メールでお問い合わせください。Facebookは中華圏の方に向けて情報を発信しています。

 

   ちなみに料金は?

 

杉本 台湾ではインディーズ音源の全国流通は無いに等しく、基本1店舗ずつCDを置かせてもらう感じなんですけど、委託料は平均で20%くらいです。それにレーベルの手数料20%を合わせていただいています。例えば、委託料が20%なら手数料と合計で40%をいただく形になります。

 

   Hello Pop!!は、以前はWEBサイトを運営されていたじゃないですか?レーベルを始められたのはどうしてですか?

 

杉本 元々でいうと、東京でライブを見たい中華圏の方をサポートする仕事をしたいと思っていて、その仕事だけではなく、自分からも中華圏の方に東京のインディーズシーンを紹介できたらと思いWEBサイトを立ち上げたんです。

 

   サポートのお仕事を始められたキッカケは?

 

杉本 中国の大連で2年半くらい仕事をしていたので、普通語(台湾でも通じるいわゆる北京語)は日常会話なら話せたんです。

大連から日本に戻って中国と関係のある会社へ就職したんですけど、リーマンショックの影響で上海の事務所を畳むことになって、中国語をいかせる機会もなくなってしまって。それで、大学時代にバンド活動をしていたので、中華圏の人にライブハウスを紹介するような仕事を出来ないかと思いついて。

なぜかというと、自分が台湾に遊びに行った時に、中国語の問題はなかったとしても、台湾の良いバンドのライブをなかなか探せなかったんです。それなら逆もそうかなと思い、中華圏から日本に遊びにくる人にどういうジャンルが好きかなどを聞いておいて、「日本のインディーズシーンでこういうバンドが人気ですよ」とか、紹介したり交流できたらと思って。

 

   すっごくいい仕事ですよね。僕も台湾に行った時に、誰かに音楽シーンや格好良いバンドのライブを紹介してもらえたらすごい嬉しいです。

 

杉本 それが上手くいけば理想だったんですけどね。でも、お客さんをあまり見つけられなくて全然売り上げがなくて。時代が早かったのかもしれません、と今は自分に言い聞かせてます(笑)。

 
 


Hello Pop!!の杉本さん

 


杉木さんではありません

 
 

   昨年は台南でイベントを開催されましたよね。

 

杉本 昨年は台南地震があって、現地で何かできることをしたいと思ったんです。でも、大げさなこともあれですし、売名行為と思われるのも…。どうせなら楽しいことをしたい、ライブ好きの若者が気軽に楽しめる場所・空間を創りたいと考えて、「NO BAND NO LIFE」という日本のバンドを紹介している台湾の若者達にサポートしてもらって『MUSIC SAVE OUR SOUL 臺南應援音樂會』というイベントを共同開催しました。

東京で事前に資金集めのチャリティーイベントを開催して、台南でイベントやって、その後また日本で報告会を行いました。

 

   反響はありましたか?

 

杉本 反響って言われると、正直特にはなかったのですが。ただ、こういうイベントをやっていると、繋がっていく縁というか、出会いというか。協力してくれたバンドの方との絆というか、絆というとはずかしいんですけど、お互いさらに仲良くという…。もちろん募金していただいた方やイベントに遊びに来ていただいた方々にも本当に感謝しています。

 
 

| 台湾の音楽事情もお聞きしました。

 

   日本から見ると、台湾のインディーシーンはとても盛り上がっているように感じます。台湾の音楽事情を教えてください。

 

杉本 日本と同じく野外のフェスが結構あって、盛り上がっています。ただ台湾の普通の人たちにはK-popが人気があって、20代の子たちが小さい時はエイベックスとか小室ファミリーとかの日本のものばっかりだったのが、今はK-popが主流になっているそうです。

インディーズシーンでいうと、ライブハウスのマンスリースケジュールなどを見ても半分以上が日本のバンドだったりする時もあったりして、物珍しさみたいなものは薄らいでいると思います。ある意味日本のバンドが出演することが定着していますね。

 

   オススメの台湾インディーズバンドを紹介してください。

 

杉本 シューゲイザーバンド「Doodle」っていうバンドとか、「Slack Tide」っていうちょっとオルタナな感じのバンドが自分は好きですね。あと、ファーストミニアルバムがユニバーサルミュージックからデジタル配信中の「ゲシュタルト乙女」、台湾語で歌われる楽曲が心地よく耳に残る高雄のバンド「淺堤shallow levée」、昨年来日しHello Pop!!のイベントにも出演していただいた「nowhere樂團」もメロディがよくてとても好きです。

 
 

Doodle

Doodle – Swirling Shadows
公式Facebookページ

 

Slack Tide

Slack Tide|Don’t Mind Release Party
公式Facebookページ

 

ゲシュタルト乙女

ゲシュタルト乙女 – fog
公式Facebookページ

 

淺堤shallow levée

淺堤shallow levée – 叨位是你的厝
公式Facebookページ

 

nowhere樂團

名為自我的型態 / nowhere樂團
公式Facebookページ

 
 

| 突き進んで切りい開いていくのが杉本流

 

   そもそも台湾で生活しようと思ったのはどうしてですか?

 

杉本 学生の頃、エドワード・ヤン監督の「カップルズ」を観て台北という街に興味を持ちました。そして実際に初めて台湾に行ったとき、明るく人懐っこくて、日本人とは異なる優しさを持つ台北の人たちに触れて、いつか住んでみたいと思うようになりました。

それで、台湾の友人と台北で一緒にライブができるカフェをやろうという話になって。下北沢の風知空知みたいなイメージの、昼間はカフェで夜はイベントをやるみたいな。いつかは台湾に住みたいという想いがあったんで、このタイミングで行くしかないなと。

 

   でも、今はまだお店をやられてないですよね?

 

杉本 実は台湾に行く日の10日前くらいから、その友人と音信不通になってしまって(笑)。だけど、とりあえず台湾に行って、ビザを取るために日本語教師の仕事を見つけました。今は日本語教師の仕事しながら、ゲストハウスに住み込みで働いています。まぁ、カフェの準備は改めて仲間が出来てからと思っています。

注 インタビュー後その友人から連絡があり謝罪とワーキングホリデーで日本へ行くとの報告を受けたそうです。

 

   すごいですね。「あたってくだけろ!」と言いますか。

 

杉本 台湾には「地球村」っていう語学学校があるんですよ。日本のECCとかイーオンみたいな駅前にチェーン店があるようなとこに、「仕事ないですか?」って飛び込みで聞いて、働かせてもらえることになったんです。

もちろんメインの仕事はレーベル運営なんですけど、実際のところ収入源となるのは日本語教師やゲストハウスの方で。ゲストハウスは住み込みで家賃がいらないですし。Hello Pop!!は、仕事としてはまだ成立していないですね。

 
 

| バンドマンにもオススメの宿「WeCome Hostel 北門臥客青年旅舍」

 

   ゲストハウスに住み込みをされているとのことですが、紹介をお願いします。

 

杉本 「WeCome Hostel 北門臥客青年旅舍」というゲストハウスで、まだできて2年目くらいです。おしゃれで良い雰囲気の場所ですよ。 寧夏夜市っていう夜市が近くて、最近観光地として人気が出てきている布生地の問屋街「迪化街」も徒歩3分くらいです。

料金はドミトリータイプで600元から700元くらい(日本円で約2200円〜2600円くらい)で、詳しくご紹介いただいてるHowto Taiwanというサイトからだと10%オフです。

でも、一番のポイントは、スタッフが人懐こくって優しいところです。僕は仕事が決まるまでの仮住まいとして普通にお金払って泊まっていたんですけど、スタッフと仲良くなって、手伝ったり宣伝とかしていたら、「家賃は大丈夫だよ」って言ってもらえて、今は住み込みで働かせてもらっています。

 
 


ゲストハウスの忘年会でお好み焼きを作る杉本さん

 
 

   日本語が話せるスタッフさんはいらっしゃいますか?

 

杉本 日常会話ができるのは僕だけですが、ちょっとした挨拶とかはみんなできる感じですね。みんな日本のアニメやドラマを見て育ってるんで。英語は僕以外みんな話せますし、僕がいますので困ったら僕に相談してください。初めて台湾に来る人、初めてゲストハウスを利用する人に安心して利用して欲しいですね。

 

   最寄駅はどちらになりますか?

 

杉本 地下鉄の北門駅です。それに、今年2月に桃園空港からの地下鉄「桃園メトロ(MRT)空港線」も開通したんです。桃園空港からのアクセスもすごくよくなりましたよ。

 

   宿泊料金も安いですし、内装もオシャレですし、交通の便も良いので、ツアーにきた日本のバンドマンにも良さそうですね。

 

杉本 バンドマンの方達にもぜひ利用してもらいたいですね。例えば1バンドで、4人部屋や6人部屋の貸し切りなどの融通もきくので、事前に僕に相談してもらえればと思います。

 

   WeCome Hostelから夜市が近いと言われてましたが、オススメの台湾フードを教えてください。

 

杉本 麺線(メンセン)という、かつおだしの麺が好きですね。どこのお店でも美味しいんで、台湾に来られたらぜひ食べてみてください。あと、豆花(ドーファ)も好きです。黒糖のあんみつというか、豆腐みたいなスイーツです。

 
 


麺線(メンセン)

 

豆花(ドーファ)

 
 

   今後の夢や展望を教えてください。

 

杉本 直近で言うと今年春くらいに、バンドマンの真似をしてツアーをしようと思っています。ゲストハウスを巡って、東京のインディーズシーンの講演というかトークショーをしたいですね。

これがもしうまくいけば、台湾のゲストハウスっておしゃれな所がいっぱいあるんで、ゲストハウスの共有スペースでライブを行うライブツアーも組めるんじゃないかと思っています。

台湾が好きで、台湾の人が好きなので、カフェでもゲストハウスでも、日本語教師でも、ちょっと抽象的なんですけど、とにかく台湾の人が喜んでくれることを提供していきたいですね。

 

   ありがとうございました!最後に、UROROSを読んでくれている読者の方にメッセージをいただけますか?

 

杉本 台湾で実際にライブを見て体験するのが一番楽しいので、ぜひこちらのライブやフェスを体験して欲しいですね。インディーズシーンに興味がある方は、僕にぜひ連絡をください。オススメのライブやフェスを紹介しますよ。

 

   で、お泊まりは?

 

杉本 WeCome Hostelで!社長にガンガン言えと言われているので(笑)。

 
 

WeCome Hostel 北門臥客青年旅舍

 
TEL:02-2555 7177
住所:台北市大同區甘谷街26號2樓
E-mail:wecomehostel@gmail.com

公式サイト
facebookページ

 
今よりもっと台湾が好きになるハウツーメディア「Howto Taiwan 台灣指南」から予約すると10%オフに

 

共有のリビング。奥にはキッチン&ダイニングも


4人部屋


4人部屋のベッド


ロッカー


6人部屋


8人部屋


シャワー室




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