故郷の変わり果てた風景や友達の呟きをニュースやSNSでずっと見ながら、気付いたら次の日の昼になっていた。何人かとはLINEでやりとりをしていた。中学からの親友は夜になんとか避難所に辿り着けたけど、着のみ着のまま出てきたから家が心配とのこと。近くの工場が爆発して、知り合いの家の窓が爆風で豪雨の中全部割れたとのこと。いつ帰れるか分からない。これからどうなるか心配。そのあとのことは、皆さんもニュースで知っていただいていたり、現地で見ていただいていると思います。

その全てが信じられませんでした。総社、倉敷の家族、友達、お世話になっている方々、皆の顔が浮かびました。そして、今この瞬間一緒にいられない自分に腹が立って、悲しくなりました。

大切なことは、これから何ができるのか、ということだと思います。自分のできることは、悔しくも限られている。少しでも、力になりたい。いつも一緒にいます、というメッセージを送りたい、皆さんの一部でいたいということでした。

今回のイベントはその第一歩です。これからずっとずっと続いていきます。同じ総社の同郷のまきちゃんぐと歌います。その前に帰郷して少しでも、微力でもなんでも力になれることをして、感じて、当日はそのことも話したいと思います。日に日に場所によってニーズも変わっていっているとのことです。何が総社や真備、岡山、西日本の皆さんの力になるのか、何が必要で何がそうでないのか、できる限り把握して動きたいと思います。当日のチケット代は全額支援金として、直接お渡しします。それがどうやって、何に使われて、伝わっていくのか、というのも、今後しっかりご報告していきます。

皆さんに少しでも、知ってもらって、その少しずつのエネルギーが故郷の元気になるように。

大平伸正

 

まさか岡山が、まさか総社が、真備が。
わたしもそんなことを思ってしまったうちの一人です。

歌でお腹が膨れるわけじゃない、歌で壊れた家が元どおりになるわけでもない。
ましてやこんな大変な時に音楽なんて聴く余裕のある人がそこにどれだけいるだろう。
無力な自分をとても責めました。恥じました。
だけど、何かしたい。
自分の不甲斐なさ、もやもやした気持ちを解消するためではなく、ちゃんと被災者や現地で頑張る人々の為になることをしたい。
でもそれは一体なんだろう。
自分なりに考えている時に、同じ地元・総社出身の先輩である大平さんに声をかけていただきました。

ここから先の復興もかなり厳しい道だと思います。
長期戦への準備とともに寄り添える活動としてグレープフルーツムーンさんと歌わせていただきます。

今日だって同じ月を見ている、そうじゃろ。

まきちゃんぐ