第5回 ネモトラン | ★3.6★ 東京・新宿『当店独特料理ロールキャベツ』
みなさん5回目まして!私は食べる事が大好きなバンドマンです。ネモトラボルタというバンドの歌とギター担当、ネモと申します。
前回の「生ハムドットコム」からしばらく経ってしまいましたが、プライベートではずっと食べてます。平日は炭水化物を抜いて、週末だけ炭水化物を食べる!というダイエットをしていましたが、週末にがっつり食べる炭水化物のせいでリバウンドしてしまうということに最近気づきまして、結局ダイエットを始めてから3ヶ月のあいだ0.2gしか減っていません。もっと早く教えろよ!!と教えてくれたバーの店員に逆ギレする小さな人間ですが、今回もはりきって美味しいお店をみなさまにご紹介したいと思います。
★3.6★『当店独特料理ロールキャベツ』(東京・新宿区 歌舞伎町)
今回ご紹介したいのは、新宿歌舞伎町の裏路地にひっそり佇む老舗。ロールキャベツで有名な名店でございます。
新宿アルタの裏側にあります。
え?こんなところに?という路地にいきなり昭和、いや明治風の洋食屋さんが見えてきます。店内も明治風に言うと「ハイカラ」な感じで雰囲気が良いです。
メニューは色々あるのですが、やはりロールキャベツを食べないといけませんね。850円でロールキャベツ2つにご飯がついてきます。
ロールキャベツに限って言うと、注文をしてから出てくるまでが早い!!牛丼レベルに近い速さです。おそらくあまりにもロールキャベツがたくさん出るので、ロールキャベツを出す専属シェフが待機しているかもしれません(ロールキャベツにしては早いので)。
さあ、出てきました。ロールキャベツとご飯。見てお分かりの通り、肌色にちかく、クリーミーなソースと、とろとろのロールキャベツなんです。まずはソースというかスープをすすると、キャベツの甘みと水分とクリームがほどよく混ざり合い、濃厚で独特なクリームソースの味がします。メニューに書いてある通り、まさに「当店独特料理」ですな。他では味わえません。
見てください、この艶。非常にクリーミーマミー。ロールキャベツによくある激アツで一口目にやけどしちゃう。ってほど熱くはないのですが、やはりそこそこ熱いので一口目はそわそわ食べましょう。
キャベツの中身はジューシーなお肉っ❤️こちらも肉の甘みがジュワ〜っと溢れ出てきてクリーミーマミーと合体して素敵なハーモニーを奏でてくれます。
私はこのお店に出会う前まではロールキャベツにさほど興味がなく、むしろやや苦手な方でした。しかしこのお店のロールキャベツは特別です。すでに知っている人も多いと思いますが、もし「知らなかった!」という方がいれば、損しますから、ぜひ食べに行ってください。新宿にはたくさんライブハウスありますよね?ちょっと早めに着いてここに寄ってからライブを見てはいかが?
じつは、このお店を知ったのは大学生のころ、いまから22,3年ほど前。
当時はネットもラインもなかったので、バンドのメンバー募集というのは、音楽雑誌にはがきを送り掲載してもらうという方法が主でした。それかリハーサルスタジオに張り紙をするか。これは今でも見かけますね。
で、私は「Player」という雑誌についているはがきに、字数制限に収まるように「当方Vo&G、20歳。ビートルズ、ストーンズが好きなベース、ドラム募集。完全プロ志向。(住所〜〜〜)」と書いて投稿しまして、2ヶ月後に見事掲載されたのです。
そしてレスポンスももちろんはがき(手紙)なのですが(今じゃ住所を雑誌に載せるって無いですよね。w)、ある日、自宅のポストに1通だけはがきが届いたのです。
それがなぜか「当方68歳、シンガーソングライターSと申します。もしよければデモテープをください」というはがき。
求めてる人とぜんぜん違うじゃん!w。と思いましたが、わたしは意外と真面目ですので、何かのご縁だと思い、自分のオリジナルデモテープ(カセットテープ)をSさんに送ることにしました(ちなみに当時大学生の私の代表曲のタイトルは「ちがうんだぜ!」でした。w)。渾身の一曲を送ったのです。
しばらくすると、こんどは封筒でSさんから手紙が届きました。なかには年相応の達筆な手紙が4枚ほど入っていました。とても丁寧な文章で、要約すると、、、「あなたの曲を拝聴しました。私とは歳も離れておりますが、あなたの曲はすばらしく、好きです。大いに可能性を感じました。もしよろしければぜひ一度お会いしませんか?」
20歳と68歳が通じ合った不思議な瞬間でした。
わたしはよくわからないけど、褒められてる、、、だったら会ってみよう、と単純な人間なのでそう思い、「わかりました会いましょう!」と返事をしました。そのSさんから会う日程と場所が再び届き、その指定された場所というのが、この新宿のロールキャベツのお店だったのです。
初めて会ったSさんは、悪い人でも胡散臭い人でもなく、贅沢はしてないけど品があるおじいさんでした。「このお店知ってた?」「いや知らなかったです」「じゃあ、ロールキャベツとハンバーグを頼みましょう」と言ってくれて、ご馳走してくれました。若い頃って奢ってもらうことに慣れていませんから、非常に嬉しくて記憶に残ってますよね。自分もその時のことを明確に覚えています。
実はこのSさんは、昔フォークソングが流行っていた時代にメジャーデビューしてたらしいのですが、鳴かず飛ばずで今は趣味で音楽をやっているとのこと。Sさんの音源も聞きましたが、正直ちょっと私には「古い歌謡曲」というイメージで、作風は好みではなかったのですが、なぜか私のことを可愛がってくれて、何度か会ったし、悩みがあると手紙を書いてやり取りすることが何年か続きました。音楽と向き合うという点では年齢関係なく、話が通じていました。世代を超えたソウルメイトのような存在でした。おそらくSさんにとっては若い私を「いきのいい若者だ」と楽しんでくれてたのかもしれません。
それから2、3年のやり取りが続いたある日、ご自宅に電話しても繋がらず、半年経ってもう一度かけてみたら、ご親戚の方か誰かが電話に出て、半年前に病気で亡くなったとのこと。私がcool drive makersというバンドを結成するちょっと前でした。
CDを持って、自分の曲を聞かせたかったなあ〜と非常に寂しい思いがありますが、その時受けたご好意を今度は後輩に託せたらなって思います。
そんな思い出がさらにこのお店、このロールキャベツの味を濃ゆくしているのかもしれません。
みなさんも新宿に行くことがあれば一度食べてみてくださいな!
ちなみに美味しいロールキャベツを提供するわけではありませんが、こうした良きお店と同じくお客様を楽しませるライブをネモトラボルタはしております。次回は7月9日(火)@池袋アダム。私の45歳の誕生日の5日後です!68歳にはまだまだ到達しませんが「チョイ熟」した我々のライブにぜひお越し下さい。w
なお、ご意見、ご感想、こんなお店もあるよ!と紹介してくださることは大歓迎です。こちらまでお気軽に!→ nemotaurant@uroros.net
また、このコラムは私が行けるときに自腹で行っております。
皆様の応援もお待ちしております。
こんなお店あるよ〜おいしいよ〜のご紹介……無料 ただ単にこのコラムを応援したい!……2000円(サイン付き生写真差し上げます) ここすごいマズいけど行って来て!……1万円 関東じゃないけど土日でさくっと行って来て!……5万円 海外のお店だけど行って来て!……30万円 |
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