2021-05-07 19:00 Fuhito Kitahara

Itaq、”ポスト・ヒップホップ”とも言うべき2ndアルバム『Savior of Aquarius』5月14日リリース。MV「UNBUILT」公開

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Itaqが、2ndアルバム『Savior of Aquarius』を5月14日(金)にデジタルリリースすることになった。

 
Itaqは、ABEMA『ラップスタア誕生』出演で唯一無二の存在感を発揮し、波乱を巻き起こした21歳のラッパー。

 
1stアルバム『委託』からおよそ2年ぶりの今作は、自身の武器である過剰なまでの密度を持ったフロウとヒップホップカルチャーに依存しない硬質なリリシズムが、彼を育てた東京のアンダーグラウンドかつ多ジャンルに及ぶパーティーを根源とするエレクトロニカ的なビートと連結し「ポスト・ヒップホップ」とも呼べる前衛的な楽曲群として結実している。

 
また、アルバムから「UNBUILT」のミュージックビデオも公開された。

 
こちらは、Itaqと専門学校の同級生であり、ひかりのラウンジなどでもパフォーマンスを行ったことのあるyumeoがサウンド・プロデュースを担当。

 
昨今ではハイパーポップとも分類され得るインダストリアルかつ感傷的なトラックの上でItaqが歌うのは、2年間の東京生活を終える直前の悔しさであり、その期間に実現しなかった夢を「思い描きはしたものの実際には建たなかった、あるいはまだ建っていない建物」という意味である建築用語の「アンビルト」に重ね合わせた楽曲。歌詞の冒頭にはアルバム中盤で重要なキャラクターとなる人物の台詞も登場している。

 
MVは、entrance WORKSという東京とベルリンに拠点を置くクリエイティブチームにも所属するスタイリストのKANIとのタイアップで、KANIのファッションへの深い理解によってItaqのアーティストイメージを瑞々しく再構築したものに仕上がった。

 
監督は、Itaqが在籍していた中高一貫校の生徒であり、2020年末に発表した”on my feet”のMVも手掛けた新進気鋭のビデオグラファー・Takashi Takahashi氏が担当。東京の建築物をフィーチャーした耽美な映像作品が完成した。チェックしよう。

 
 


Itaq – UNBUILT (Prod. yumeo) Music Video

 


Itaq – Cold Fish (Prod. Negatin) Music Video from 2nd Album

 
 

 
Itaq『Savior of Aquarius』

発売:2021年5月14日(金
価格:2,000円
レーベル:委託 Label
仕様:DIGITAL

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収録曲:
01. INITIAL I [Track by KUROMAKU]
02. UNBUILT [Track by yumeo]
03. casuistica [Track by 田嶋周造]
04. NAGASAKI REVENGE [Track by UNOME]
05. Kagayaku Machi [Track by Lil Soft Tennis]
06. So Stupid [Track by Nammu]
07. Eudaemonics feat. 河口純之助 [Track by Itaq]
08. driving school [Track by ウ山あまね]
09. Cold Fish [Track by Negatin]
10. Hyper KAMIOKANDE [Track by Itaq]
11. NIWANOUSAGI [Track by SKInnY BILL]
12. Finale [Track by TRASH 新 アイヨシ]

 
作品解説:

2019年5月に粗悪ビーツプロデュースの元、1st Album「委託」をリリースしたラッパー:Itaq。そこからABEMAのオーディション番組『ラップスタア誕生』シーズン4での決勝戦進出などの活躍を挟んでおよそ2年ぶりにリリースされる2nd Album「Savior of Aquarius」。自身の武器である過剰なまでの密度を持ったフロウとヒップホップカルチャーに依存しない硬質なリリシズムが、彼を育てた東京のアンダーグラウンドかつ多ジャンルに及ぶパーティーを根源とするエレクトロニカ的なビートと連結し「ポスト・ヒップホップ」とも呼べる前衛的な楽曲群として結実している。

本作は、全編を通して一つの物語となるコンセプトアルバムの形式をとっており、19歳から21歳までという人が子供から大人になるまでに通過する激動の時代をラップゲームへの意識や片思いの恋愛、社会による洗礼などのトピックを通じて鮮烈に描き出している。また、日本文学からの引用や、曲の歌詞によって伏線を張り、それを回収するなどの意匠がItaqと他のラッパーとの違いを示す重要な要素となっている。

プロデューサー陣にはZERRY等にもビートを提供するKUROMAKU、ひかりのラウンジ等でもパフォーマンスを披露したことがあるyumeo、オルタナティブな作風が特徴のヒップホップクルー:PICNIC YOUのメンバーであり、画家でもある田嶋周造、エレクトロニカとブームバップの中間地点を模索するUNOME、3月に1st Album「Bedroom Rockstar Confused」をリリースし各方面からの注目を集める気鋭のアーティスト:Lil Soft Tennis、Itaqと”神様ループ”で共作したNammu、神様クラブのメンバーであり、昨年にはEP「Komonzo」を発表した鬼才:ウ山あまね、Itaqと同じく栃木は那須を拠点にグライムのビートメイカーとして活躍するNegatin、Showyにビートメイクを学び東京に住んでいた頃のItaqと交流を持ったSKInnY BILL、そしてMarukidoの”Lil 宗教 Jr. feat. 宏洋”のビートを手掛けたことでも知られるTRASH 新 アイヨシと、ジャンルやコミュニティを大きく飛び越えた面々が集結した。

ラッパーによる客演は無く、唯一の客演が元THE BLUE HEARTSのベーシストであり、Itaqと同じ信仰を持つ河口純之助であることも、様々なジャンルが溶け合う20年代のヒップホップシーンにおける必然性を感じさせる。

ミキシングをItaq本人、マスタリングを数々のジャパニーズヒップホップを手掛けてきた職人:塩田浩が務め、海外のヒップホップサウンドとも対峙する姿勢を明確にした。

アートワークは、3DCGをオンラインイベント「AVYSS GAZE」のバーチャルワールド制作なども担当するJACKSON kaki、デザインをHAIIRO DE ROSSIのアートワークデザインも手掛ける謎多きデザイナーのムッチーが担当した。


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