BimBamBoom、UROROS限定インタビュー。コラボ企画第2弾UCARY & THE VALENTINEとの新曲「Go to the Future」リリース | 特別寄稿
女性ドラマーの草分け的存在とも言える山口美代子率いるBimBamBoom(ビンバンブーン)は今年2021年、1年をかけて女性アーティストとのコラボシングルリリースを企画。前回2月22日にxiangyuとのコラボ曲「そぼろ弁当」が強烈なインパクトと共にリリースされたばかり。
今回はUCARY & THE VALENTINEを迎えてさらに新しい世界感を打ち出した。ちまたで噂のGo toだがこっちは「Go to the Future」!中毒性あるリフレインがグルーヴするダンスナンバーとなった。
そしてメンバー自身が監督、撮影、編集まで手がけたユーモアたっぷりのミュージックビデオも完成。その詳細をメンバーから語ってもらった。
インタビュアー:ポール豆口
左から:山口美代子Dr=(山)、岡愛子G=(岡)、田中歩Key=(田)、矢元美沙樹Sax=(矢)、マリーヌBass=(マ)
| うちの棚を作りにきてくれたりとか・・・
UROROS登場、第2回目ですよ。
一同 いえーーい。
山 ありがとうございます。UROROS最高!
テンション高っ。笑。さて、第1回目で読者の方にわかりやすい自己紹介をしていただきましたが、今回は2回目ということで、さらにメンバーを深く知ってもらおうということで、1人1人「人と違う自分だけの癖」を教えてください。
山 ドラムの山口美代子です。えっと今、ちょっと靴下履いてるからできないけど、親指と人差し指をこうやってよくやる。
一同 へえええ
ドラムとは関係ない?
山 関係ないと思う。
では、歩さん。
田 キーボードの田中歩です。ええっと癖は…袖をこうやる。
一同 笑笑
あの、お二人ともこれ映像じゃなくて文字なので、、、「こうやる」とかやられても伝わらないです、、、。袖の中に手を入れてフリフリするということですね・・・じゃあ愛子さん。
岡 ギターの岡愛子です。私はライブ前にあくびをするのが癖です。
なんであくび出るんですか?緊張すると出るんですか?
岡 わかんないですけど。
わからないんですね、、、じゃあ矢元さんは。
矢 サックスの矢元美沙樹です。えっと…よく関節を鳴らしてます。手の。これとーあとこの顎とかもポキッ。
田 あ〜それ、めっちゃやってる。
ヤンキーだったんですか?
矢 違います、違いますよ。全然、全然、全然。
なんでボキボキするんですか??
矢 わかんないですけど。
わからないんですね、、、ではマリーヌさん。
マ ベースのマリーヌです。歯磨く時とかコーヒー豆挽く時とか、長時間同じ姿勢の時にじっとしてられなくてスクワットしてます
鍛えてるんですね!
マ なんか、わかんないんですけど。
みんな、わからないんですね。笑
田 あーでも私、「さかむけ」を剥く癖はよくあるな。
何、急にどうしたんですか?
田 急に思い出した。
さかむけ?ってなんですか?ささくれのことですか?
岡 「さかむけ」って方言なんや。知らんかった。
福岡では「さかむけ」って言うんですか?
田 はい…
山 横浜は「ささくれ」
矢 山口県も「さかむけ」って言いますよ。
わかりました。みなさん、やや薄い情報ありがとうございます。笑。というわけで、今回の新曲について伺っていこうと思いますが、まずUCARY & THE VALENTINEさんと一緒にやることになったきっかけや出会いから聞かせてもらえますか?元々は山口さんの知り合い?
山 そう。知り合いっていうか…最初はユカちゃん(UCARYさんのこと)が東京に出てきてソロ活動を始める時にサポートドラマーとしてお誘いがあったの。
ドラムやってくださいって?
山 そうそう。マネージャーさんを通じて。ユカちゃんが東京に来る前は神戸でTHE DIMってバンドでやっていて、それが解散してソロプロジェクト始めるって東京に拠点を移した時にバンドを探してて、それが2012年とか13年だから、そこからコロナになる前までずっとサポートしてたから。
長いお付き合いですね!
山 そう、仲良くなって、結構プライベートでも遊んだりしてます。うちの棚作りに来てくれたりとか。
棚作るって?
山 私の自宅の棚を作ってくれたの。笑。あと洋服貸し借りしたりとか美容院同じだったりとか。お母さんにもご挨拶してるし。
すごい親しい間柄で自然の流れなんですね!
山 シャンちゃん(xiangyu)の話でコラボ始めようって話になったときに、ユカちゃんも真っ先に浮かんでました。誘いたいって。
他のみなさんももちろん知ってて?
田 新世界でBimBamBoomの自主企画イベントをしていたとき対バンで出てもらって・・・
マ そうそう。その時、ユカリちゃんとウィルソン・ピケットの「ダンス天国」のカバーをセッションして。
いつごろです?
マ 2014年くらいですね。
岡 なんか、私はその前から別になんか話すことはなかったですけど、お互い知っている感じでした。
山 愛子は「BAND A」の時のプロデューサーの方とユカちゃんのバンマスが同一人物だったとか。なんかちょっと近いところにいたよね。
矢元さんは?
矢 私はアー写撮影の時の…そう、前回のTOKYO AVENTUREのアー写の時に靴を借りたのが初めてで・・・
靴を借りたんですか?
矢 そうです。スニーカー貸してくれました。笑
山 あの時のミサキング(矢元)の靴はユカちゃんのです。
一同 笑笑
マ そういえば私もBimBamBoomが始まって、すぐくらいにみよちゃん(山口)ともまだ全然親しくなってない時に、みよちゃんがライブやるから見に来て!って誘ってくれたのがユカリちゃんのライブだったんですよ。それで初めて見て。それでなんか、私は衝撃だったんですよ。あの世界観とか、めちゃくちゃ好きで。
| わかりました!じゃあ曲作りま〜す!
ではみなさんそれぞれ繋がりがあって、今回自然な形で実現したわけですね。楽曲についてお伺いします。最初はあゆみさんの曲が基本にあったとか?
田 私が作ったデモ曲があって、タイトル「トマト」でした。
山 そうそうそう。それで今回誘うのに、私が電話して「ユカちゃんやって!」って誘ったら「やりましょう!」と即答してくれて、その電話で『わかりました、じゃあ曲書きま〜す!』みたいになって、えっ?曲書く?!ってなって。笑。まだこっちのコンセプトとか何も伝えてないし、作曲してとは言ってないのに。笑。ええまじで!みたいになってそしたら、電話切った後すぐにラインできたテーマが「メイシーグレイみたいなの作りたい!」ってきて。。。
ほほう。
山 私メイシーグレイ好きで、ユカちゃんからメイシーグレイの名前が出てきて、えっめっちゃいいじゃーーん!ってなって、その数日後にはもうデモが送られてきて、えっ何これ、かっこいいっ!てなって、それでそこからみんなで相談して「トマト」とドッキングさせてみよう!ってなったんです。
それで、ドッキングしたと。あゆみさんどうでしたか?作曲者として。
田 いや〜面白いなあと思って。元々ユカリちゃんの四つ打ちのダンスミュージックすごい私好きだったんですよ。シンセとかもすごい使ってたし、だから嬉しい!って思っていました。
で、レコーディングに突入していくわけですね!実際、演奏面ではいかがでした?前回のように楽器ごとにマニアックなお話でも良いので色々聞かせてください。
山 ええ〜っとドラムについて!4つ打ちはめちゃめちゃ得意!と自負してますが、ユカちゃんのデモにも裏打ちが随所に入っていて「裏」を強調した感じで、コーラスとかも「裏」だけで回したりとかしてるけど、なんかまあその4つ打ちで裏ハイハットみたいな王道のパターン+16・・・またこんなマニアックな話していいの?笑。
はいどうぞどうぞ!
山 16を回すのに、だいたいテンポ127だったからだいたいあれでいくとハイハット両手を使ってオルタネイトでツクツクタクツク、ツクツクタクツクって16を出す、いわゆるハイハットは16で刻んでスネア2、4みたいなパターンが王道だけど、そうするとずっと左手もハイハットに行くから左手のスネアのゴーストが入れられない。だからそれを組み合わせたくてずっとハイハットでチキチキよりかはゴーストスネアで出したい!でもハイハットも16で出したい!なので、ちょっと変則的なのを自分で作って。っていうのが新しかった。私的に。
両手でハイハットをチキチキするのは、片手でできないから「ズル」をしてるんだと思ってました。笑。
山 えっ?いやいや、あれは立派なパターンです!あれはあれで。あれができることもちゃんとしたパターンです。
両手でやることをオルタネイトって言うんですね?
山 そう、右左右左順番に。でも、そうすると右手のスネアが多くなるんだよね。今回のパターンは左手でも2いくし、右手でも2いく。だからまあ、1234、1234、右左右左って順番通りにしなかったのがたぶんおもしろいんだと思う。それで、音色を右も左もウンカーン、ウンカーンって出すのがちょっと難しいかな。
わかる人にはわかるんですよね?今の言い回しで。笑。
山 わかんないけど。知らない(笑)でもさっきも言ったけど、ハイハットを順番に叩くと粒は綺麗じゃん。チチチチチって。粒が綺麗だからそれが一番出やすい音粒としては出やすいけど、その中で、チッチチチってやるとダブルで右を2発いったりすると音がちっちゃくなりがちだから、それもちょっと気をつける。
田 ふーん。大変。
はい、ドラムはかなりマニアックな話になりましたがキーボードは?
田 マニアック…でも今回のレコーディング、キーボードだけで7?8?トラック使わせてもらいました。笑。
そんなに?
山 新兵器も使ったよね??
田 そうです!KORGのプロローグっていうアナログなんですけど、アナログのポリフォニックシンセ。そのシンセを初めて使って、アナログだから音色がすごい色々といじれるんですけど、今回ほとんどそれで音を作って、やって、おもしろかった。まあ自分的に一番楽しかったのはやっぱあれですね。Aメロのシンベ。(シンセベース)
山 なんか隠れベースみたいな役割をアユちゃん(田中)がやってくれた。
田 こっそり、こっそり。笑。でもなんか、あんまりプリプロでもキメきらない感じでいいんじゃないって思ったから特に何にも考えずに、はじめの入り方だけキメてあとは全部その場でアドリブで弾いてました。笑。
ギターカッティングとの絡みかっこいいです!
田 ありがとうございます。いや、でもああいうアナログとかの音作りは楽しいですよ〜ぜひいじってほしいですね。無限に作れるので。レコーディングの時も、ある程度はこういう系統っていうのは自分で音を決めてましたけど、そこから微妙に揺らす、どのくらい揺らすとか2個の音のちょっとピッチを揺らすとか、プリッとさせるとか丸くさせるとか、なんかそういう細かいのはその場で全部やりつつで。
家で音色をいじっている時も楽しいのですか?
田 はい。すごい一気に3時間とか経っちゃう。笑。キリがないですからね、どっかでキリつけないといけないんですけどね。楽しいです。
| 運指に気をつけて!
ではギターはいかがですか?
岡 ギターはデモ聴いた時に、ユカリちゃんの音楽性をある程度知っていたから、なんかその普通のロックとかヨツウチのギターとかは思いつくことはすぐできるけど、せっかくBimBamBoomがやるならBimBamBoomとやった感を出したいなあってすごく思ったんですよ。それで、なおかつ、なんかちょっと飛び道具とかなんか使おうと思ったんだけど、たぶんシンセとかが目立つ曲だろうから、その合間をぬったプレイ、気づく人は気づくちょっと違うこと、なおかつBimBamBoomとやってる感が出るようなリフを考えようと思って、Aメロとかわかりやすくファンクにしようと思って、ああいうことになりましたし、サビもジャーッツジャーッツジャーッツジャーッツってやるんですけど、あれも普通に8でパワーコードとかで弾けばよくある王道のことができるけど、まああれもちょっとひねろうと思って、ああいうことになって、なんかちょうどいい中間の部分ができたのではないかと思います。
すごくキーボードと絡んでますよね。一気に語ってくれてありがとうございます。笑
岡 はい。笑
ではサックス。
矢 はーい、ええっと…最初デモがきたとき1オクターブ低かったんです。でも下のミとソが出なくて。。なので1オクターブ上げさせていただきました。ボーカルと被ってしまう音域かと心配してましたが、結果大丈夫でした!あと、ギターベースとのユニゾンのリフがあるんですが、あそこの息継ぎは苦労しました。。笑。
リフがずっと続くところですね??
矢 一定の場所で息継ぎができなくて・・どこで息継ぎすればいいか
なるほどなるほど、楽器ごとの苦労もあるんですね。。では最後にベース。
マ なんかこの曲は結構いろんな要素があるなあって思って。もちろん16のノリとツッチーツッチーがメインですけど、ベースとかの基本リフは結構ロックだなあって思って、そういうのが好きなので、これはもうロックにいったろう!て思ってちょっと歪ませて、だけど後半の落ちてからツッチーツッチーに戻るところはタイトにして、メリハリをつけて、最後はおんなじリフなんだけど、もっと広く自由にルーズにやろうって一応自分の中での流れは作って挑みました。あと、ソラミレードラソラミレードラの左手がめっちゃベースだと運指が難しくて
運指(うんし)ってなんですか?また出てきましたね、前回もなんかありましたよね?
マ 音価(おんか)。
そうそう!で、運指ってなんですか。
マ 指の…運び…です。開放弦を使った方がいいけど、それだと滑らかにいかないし、どうしようってこういうのを結構考えましたね、はい。
運指に気をつけろ!ってことですね。
マ 笑笑。いろんな運指があるなと思いました。
いろいろ詳しくマニアックにありがとうございます!笑。そんなこんなで曲が仕上がって行ったんですね!UCARYさんの歌とコーラスとも緻密に絡み合っていてすごく良いですね!
山 うん。よかった。
| みんなが共通しているのが「海外に行く」
BimBamBoom feat.UCARY & THE VALENTINE “Go to the Future” (Official Music Video)
というわけで、今回もミュージックビデオはメンバーの岡さんが作られてますね?
岡 はい。
すごいものを見せてもらった気がするんですけど、どこからどうアイディアを出していったんでしょうか。
岡 歌詞がまだ完全にできてない段階で構成を練らなければいけなかったのですが、タイトルはもう『Go to the Future』って決まっていたし、幸い、ゆかりちゃんの人間の感じも知っていたので、それも含めて考え始めて。『Go to the Future』っていうタイトルについてすごい考えていて、ある日、未来に行け?未来って?って考えていた時に、今コロナ禍だから、みんなが未来にしたいことを単純に叶えたい!っていうのがまず1つ思いついたんです。で、みんなにユカリちゃんも含め、未来についてのアンケート「コロナ禍終わったら何やりたいか」とか、あとついでに将来の夢、小さい頃の将来の夢はなんだったのかとかいろいろ未来について聞いたんです。アンケート取って、それで、回答もらって、みんなが共通してるのが「海外に行く」ってことだったんですよ。笑。海外に行きたいってことが全員共通していることだったから、あっ、じゃあそれをワンテーマにミュージックビデオをつくろうと思って、で、グリーンバックの撮影も挑戦してみたいところがあったので、それを機にいろいろ練っていった感じです。
なるほど。
岡 はい。でも完全に楽しいだけのミュージックビデオにはしたくなくてというかちょっと意味を含めたことにしたいと思ったので、「マスク」って今しか記録できないなあと思ったので、それも含め、作り込んで…
あえてマスクをつけたってことですね。
岡 そう。記録に残したいし、今の今しかできないことを組み合わせて、それでうまくリンクできた感じです。
合成のシーン、2、3秒のシーンが何パターンも出てきますが、あれは1つどれくらい時間かかるんですか?
岡 ちょっと私のそのグリーンバック初心者ミスがあり、まあ完全に全方位をグリーンバックで覆えていれば、たぶんバックを抜くだけだったら、たぶん1分くらいでできます。
1分でできるんですか?
岡 グリーンバック抜くだけなら。まああと色調節とかあと…
いや、だってこうメンバーが宇宙船に乗って動いたりしてますよね?川に浮かんでいたり。
岡 ああっモーションを変えるとかだったら、まあ正直あの私はどの方向がいいかな、どの大きさがいいかなってどの速さの部分、どの場面がいいかなとか考えるからもうちょっとかかるけど、完全に作業だけで考えるとたぶん5分くらい。
5分?めっちゃくちゃ時間かかってると思っていました。ワンシーン、ワンシーン。
岡 いや、でも初心者なので、完全にグリーンバックになっていない映像がたくさんあったわけで、ユカリちゃんがはみ出てたり、誰かがはみ出てたり、白バックとかそれは全部手作業で抜いてました。
なるほど。
岡 だからまあそれは経験させてもらったので、それはBimBamBoomさんのおかげで学べました。いい経験でした。でも言ってもトータルで3週間かかってますよ。完成までに。
でもよかったと思います!
山 いや〜すごい〜
田 いや、楽しい。本当に楽しい。
マ テンション上がりまくりです。
メンバーだけのMVもありますね?
岡 それはさっき話したちょっと流れの中で、差別化を図りたく、違う未来を想像しようと思いまして、将来の夢を小さい頃のみんながミュージシャン以外でなりたかった職業の格好をしてもらい、なおかつ、これはBimBamBoomだけだから、私がずーっとやりたかったパイ投げをさせてもらいました。
一同 笑笑
岡 夢が叶いました。だから、遊びのある、そういうバカみたいなことをさせてもらいました。はい。
BimBamBoom “Go to the Future”(Official Music Video)
ありがとうございます。今回もボリューミーでしたね!また次回がある時はよろしくおねがいします!!!
一同 ありがとうございます!また次もよろしくお願いします!
BimBamBoom × UCARY & THE VALENTINE『Go to the Future』
発売:2021年4月22日(木)
価格:500円
仕様:デジタル
収録曲:
1. Go to the Future (feat. UCARY & THE VALENTINE)
2. Go to the Future (BimBamBoom ver.)
BimBamBoom ONLINE SHOW!! Go to the Future
新宿LOFT PRESENTS 『夏の2マン〜5DAYS〜』 日程:2021/7/2(金) |
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