OTO TO TABI × hoshioto 対談 | 手作りフェスが中止になるということ、そして来年へ
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により中止や延期になるイベントやフェスが相次いでいます。UROROSでも2〜4月にかけそういったニュースをたくさん掲載してきました。
ニュースというものは情報を伝えるのが主で、半年〜1年以上もたった1日のイベント開催のために準備し、身銭を切ってきたのに中止を余儀なくされた主催者さんやスタッフさんの想いまでは伝えきれないと感じていました。
あるフェス主催者さんと話したときに「誰が(好き好んで)自粛なんてするものか!」という言葉を聞きました。僕はこの言葉に中止の決断がどれだけ辛いか、悔しいかを感じました。
今回、ニュースには決してならないであろう「手作りフェスが中止になること」の本当の意味を語ってもらいたくて、2月29日に札幌で開催予定だった北海道の『OTO TO TABI』運営スタッフの川畑さんとみなみさん、5月30日に開催予定だった岡山県の『hoshioto』代表の藤井さんに対談をしていただきました。
両フェス共に、地元の音楽好きが集まって、お客さんや出演者たちと共に手作りで作り上げてきた音楽を中心としたフェスティバルです。
今回の対談は、大切なイベントやフェスを断腸の思いで中止した全ての主催者さん/スタッフさんの想いを代弁してくれていると思います。ロングインタビューですが、ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
| 続けるために辞めるという道
きたはらふひと(司会:以下、きたはら) OTO TO TABI、hoshioto共に開催中止を発表されました。どのような経緯で中止に至る決断をしたのでしょうか?
川畑拓也(以下、川畑) OTO TO TABI 2020は、2月29日(土)に開催予定でしたが、2月中旬頃から各所でイベントの自粛が始まりだしました。自分たちはまず開催すること前提で感染の対策準備を始めると同時に、判断基準のひとつとして、同じ時期に行われる大きなイベントも注視し始めました。これらが開催するならば、それと同じかそれ以上の対策をすることで、開催できるのでは?という考えで進んでいました。
ちなみに注視していたイベントは、札幌ドームのファイターズ-オリックス戦(2/29)、UVERworld(2/26-27 Zepp Sapporo)、Perfume(2/25-26 東京ドーム)、東京事変(2/29-3/1 東京)などです。
大きく風向きが変わったのは、2月22日の午後に札幌市の会議が行われ、札幌市が主催するイベントの中止などが発表されたことでした。その日の夜に会場から連絡があり、翌2月23日 日曜朝に会場と打合せを行うことに。
打合せで、市の主催イベントは原則3週間中止。自分たちの会場である「札幌芸術の森」は札幌市の施設にあたりますが、OTO TO TABIのような市以外が主催のイベントの決定権は主催者にあるとのこと。札幌市が出した大規模イベントの自粛の基準もでていましたが、それについても、対策を会場と前向きに話しました。
しかし、同会場や美術館含む全ての施設内で感染者がでた場合/行動経路に含まれた場合、施設自体が閉鎖になり、開催できなくなるリスクがあること。また、OTO TO TABIで感染者が出た/行動経路に含まれた場合も同じく閉鎖になり、2016年より芸術の森と共催をするにまで関係を築いてきたのですが、それにより、来年以降OTO TO TABIが開催されなくなることは最も避けたい、というような話をいただき、その場では決定せずに最終的にスタッフ間でミーティングし、結論を出すことにしました。
きたはら 開催することに、どのようなことを想定していたのでしょうか?
川畑 想定したのは、
・札幌市は飲食物を提供するイベントも全て中止。同じく飲食出店ができなくなる可能性がある。 ・高齢者、子供向けのイベントも中止の方針のため、キッズエリアや子供向けコンテンツの中止または縮小せざるをえなくなる。子連れにも来てと言いにくい状況。 ・来場者に消毒やマスク着用を強要・指導しなくてはいけない。 ・ステージから見えるのが全員マスクの観客。受付スタッフも全員マスク。 ・現実問題として、参加予定のボランティアスタッフの辞退が一定数考えられるのと、コロナ対策に人を回さなくてはいけず、それだと人数が足りない。運営が十分に回らないのでは。 ・この10年のなかで最も順調に売れていたチケットが、この一週間でピタッと止まり、お客さんの不安が読みとれてしまった。持ち直しても赤字になる計算になる。やってもやめても赤字は避けられない。 |
というもので、それをふまえて話し合い「開催できたとしてもこれは自分たちが目指すOTO TO TABIなのか?過剰な自粛が、過剰じゃない自粛の段階かもしれない。止まるという選択肢があるだけ恵まれているという考え方もあるかもしれない。続けるために辞めるという道がOTO TO TABIでは」という結論になりました。そしてその場で、来年に向けてこれから動くという話にもなりました。
藤井裕士(以下、藤井) hoshiotoは5月末なので、余裕だと思っていたんですが3月に入っても状況は全く好転する感じではなく、オリンピックの延期発表後に感染者数が一気に増加し、これはヤバイぞという雰囲気が出てきました。
3月中旬から会場作業を行っていたのですが、県外のスタッフが外出自粛要請があるから作業に参加できないという連絡があり、地元のスタッフだけで行おうかと思っていたのですが、準備が全く進まず更にマズイなという状況になってました。
また、チケット販売数も2月末から一気に止まってしまい、このまま開催しても赤字になる可能性も高くなり、3月末に一旦チケット販売を止めました。そして、4月の野外フェスティバルも続々と中止発表を行う中で、一度コアスタッフミーティングを行い「ベストなhoshiotoの開催が今年は出来ないし、なにより人の命が大事」と判断して中止を決めました。
中止を決めて5日後に発表したのですが、緊急事態宣言とかも出たりして結果、あの判断は正しかったんだと今は思っています。
で、裏話になるんですが中止にするかどうするか悩みまくっていた時にとりあえず情報を入れないといけないって思い、みなみさんに中止までの経緯とかを教えてもらっていたんです。通称「みなみメモ」(笑)。あれめちゃくちゃ参考になったんですよね~!メンバーそれぞれの動きや考えとかもあってここでは言えないこともありますが(笑)。その節はありがとうございましました!
きたはら 主催者さん同士で相談とかされていたんですね。
藤井 そうそう。主催者だけではなくアーティストのマネージャーとかとも連絡取ったりしてました。OTO TO TABIの中止が発表された時、ちょうど福山でROTH BART BARONのライブがあって打ち上げでメンバーと心配してたんですよ。で、ロットは翌週北海道だけど、どうするの?って話してた。2月末は北海道が一番危機的状況だったもんね。
今から思えばあの時、中止を決めるフェスティバルってまだ少なかったから相当勇気が必要だったんじゃないかなと思いますが、そのところどうでした?
川畑 不安や非難されることを恐れての自粛は絶対にするまいと思っていたので、勇気をもって決断したとかではなく「物理的に開催できなかった」という感覚です。中止を決めたことにより、自分たちに続いて自粛が増えていくのは本意ではないとは思っていました。
藤井 なるほど、状況的に本当に初めの方だったのでどうだったのか気にはなっていたのですが、物理的に開催出来なかったんですね。
仰るように自粛をするかどうか一番難しい時期だったと思うんです。hoshiotoの時はARABAKIや頂やCircleとかも中止発表していたんでお客さんやアーティストさんは納得するのが早かったように思うんですけど、その辺の反応とか考えたら結構辛いですね…
みなみしょうこ(以下、みなみ) 確かに、2月末の頃は、出演者の方のなかには「まさかコロナで!?」という反応もありましたが、でも皆さん理解して判断を応援してくださって、ひたすらにありがたかったですね。また、意識の面では、仮に開催した場合にも仕事としてやりきる意識が強かったのかなと思います。
ですが、3月以降の中止イベントを見ていると、出演者側から辞退していたり、事務所側の姿勢も様々な意味でアーティストを守るというという姿勢にどんどん変わっていったように感じますね。また、北海道のアーティストで、別の地域での音楽イベントの出演を見合わせたアーティストもいました。正解がない中で、いろんな方々が苦しい決断をしている状況ですね。
藤井 アーティストさんの動きって素晴らしいというか、理解があるというか、凄いですよね。hoshiotoもキャンセルの連絡した時、皆さん納得されましたし、人の命を守る事について同感ですと仰ってくれる方もいらっしゃいました。
状況の変化って刻一刻と変わっているからOTO TO TABIが中止を決めた時とhoshiotoが中止を決めた時ってめちゃくちゃ状況は異なりますが、今もまだ状況は異なってきてますよね。本当に苦しい判断をされている方がいるので、なんとか報われてもらいたいです。
OTO TO TABIの川畑拓也さん&みなみしょうこさん(写真:minaco.)
| 出演者の楽曲がぐるぐると頭の中で流れ続けて眠れない夜
きたはら 中止を決断した時の気持ちや、それからしばらく経った今の気持ちを教えてください。
藤井 中止を決断した時は「もう仕方がない」という気持ちしかなかったですね。何もやっていないのに赤字を背負う感じが腑に落ちないところもありましたが、人の命より重いものはないし、お金で解決出来るレベルなら僕らが頑張れば良いだけと思いました。
中止を決める1週間前とかは分単位くらいのレベルで「出来る」「出来ない」を繰り返して精神的にも相当ヤバイ状況でしたが、中止を決めた時以降はお金の心配はありましたが、精神的にはとても楽になりました。
ちょうどコアスタッフミーティングの前日に、2016年に北海道で開催された<フェス観測会>のメンバーでオンライン飲み会やっててhoshiotoは中止決めてなくてふわっとして参加してたんですが、川畑さんとみなみさんがめちゃくちゃ落ち着いてて「中止決めたら楽になりますよ」って言われたのが後々わかりました(笑)
参考記事:
フェス観測所、昨年10月に開催した『フェス観測会2016』の報告書を公開。フェス主催者が一堂に会したワークショップ
みなみ 中止を決めたときは、長く準備してきた自分たちのイベントに対してこんなに辛い決断をしないとならないなんて…という気持ちでした。札幌の別会場でのライブを提案してくれた出演者の方もいました。中止を決断したのは夕方でしたが、それから出演者、関係者の方々などへ連絡し、公式発表は21時すぎに行いました。いろいろな想いがうずまいて、出演者の楽曲がぐるぐると頭の中で流れ続けて、眠れない夜でした。
2月下旬は日に日に状況が悪くなっている時期で、開催を注視していたUVERworldやPerfumeのライブも当日に中止されるなど、最も混乱していた頃だったと思います。仮に開催するという決断をしていたらその後の一週間の精神状態はヤバかったと思います。正直、2月下旬から「この一週間でこんなに状況が悪くなると思っていなかった」がずっと連続している状況で、仕事・生活のことも含めなかなか気持ちは落ち着かないですね。
ですが、3月は特に払い戻しの対応も行っていて、必要事項を郵送で送ってくれたり店頭で少し話したりしたのですが、例えば「払い戻ししません」と連絡をくれたり、ひとことメッセージを添えてくれたり、本当に楽しみにしていたと一緒に残念がってくれたり。協力者の方々も、募金を募ってくれたり、何か助けるためにできないか?など考えてくれたり。スタッフはずっと泣かされていましたね。
藤井さんも中止発表後に連絡をくれて、本当にありがとうございました。
川畑 僕は決断した時はもう来年に全てを向けてやるしかない。という覚悟ですぐ切り替えれましたが、関係者の方々への連絡は辛くてうまく喋れませんでした。そしてその夜は知り合いのお店で潰れるほど飲んでも飲んでも忘れられない、いろんな感情が溢れる夜になりました。あと酔いにまかせてツイートした投稿にいいねがたくさんつきました…
現在は情勢が変わりすぎて、自分たちのことだけ考えている場合じゃないと感じています。
| 自粛要請と言いながらほぼ強制
きたはら 政府や自治体の自粛要請は、中止の決断に影響しましたか?
藤井 めちゃくちゃ影響してます。自粛要請って強制じゃないじゃないですか?自粛して赤字になっても補償も無い。でも、補償が無いから開催したら世論から叩かれる。だからほぼ強制に近いものなんです。これには未だに納得がいっていないです。
僕らだけじゃなくて沢山のエンターテインメントが自粛のために、止まって負債を抱えてますが、政府がこの状況を無視しているのはどうも納得がいかないですね。
逆に、hoshiotoが開催する井原市ですが中止要請とか全く無かったです。僕らに判断を任せてくれたと思ってます。また、会場の葡萄浪漫館とも色々と協議させてもらいましたが、こちらも全てを僕らの判断に任せてくれました。自治体という意味では僕らはいつも本当に有り難い状況にいるなと思ってます。
川畑 中止の経緯の通り、OTO TO TABIは「自粛して中止した」というのとは違って、さまざまなリスクを考慮しての決断でした。結果論ですが、会場は開催予定だった2/29(土)から閉鎖されてしまい、中止判断せずとも開催できなかった状況でした。閉鎖が決まったのは2/28(金)で、本来はその日が北海道外からの出演者の移動日だったこともあり、開催で進めていたら、直前の中止になっていたことを考えると、今回の中止の件はできうる限りの早い判断だったと思わざるを得ないです。
藤井 オトタビは自治体とはどういう感じで絡んでいる感じなんですか?今回何か言われました?
川畑 札幌市とは後援のみで、2016年から会場を札幌芸術の森(札幌市芸術文化財団)に移し、現在共催というかたちをとり、自由にイベントをさせてもらっています。今回も直前まで職員のみなさんと、どうやったら開催できるかを一緒に考えてくださったり、アドバイスもいただいたり、とても良い関係を築けています。
藤井 なるほど!共催という形なんですね。でも良い関係性を築けているみたいで良いですね。北海道が一番最初に色々な動きがあったの本当に難しい判断だったと思います。
きたはら 中止になったことで、大きな赤字になるかと思います。フェスだけに留まらず、ライブハウスやアーティストへの政府や自治体による補填など必要だと思いますか?
藤井 補填は必要だと思ってます。というか文化を無くすことを軽視しているように思うんです。現在、色々なアーティストが知恵を絞って動画配信でライブしたり、過去のライブ動画を流したりして家にいることを促してます。これってめちゃくちゃ素晴らしい事だと思うんです。
補償とかも無い中で自分達が今やれることをやっていて、自分達も苦しいハズなのに発信してくれている。自粛だけでは、ストレスが貯まるだけなのでこういう時こそエンターテインメントの力が必要だと思います。
イベントの中止で全額補填して欲しいという訳ではなく、例えばチケットの販売手数料や払戻手数料を背負ってくれるとか、ライブハウスの家賃を補填するとかやり方あるとは思うんですよね。
もう少し政府には柔軟に対応してもらいたいです。自治体はそういう権限が全く無いし予算も無いので難しいとは思います。
| 文化的な暮らしのために必要不可欠なエンタメ業界には新しいかたちが出てくる
きたはら 現在のフェス中止の流れや、音楽業界の自粛の流れが、今後の日本のフェスや音楽業界にどんな影響を与えると思いますか?
みなみ 中止のために出演者の方々のみならず各方面の方々の仕事を無しにしてしまったことは非常に心苦しいです。私たちは年に一度の単発のイベントですが、発注先には生業にして食べている方々も大勢いらっしゃいます。真っ先に影響を受け、かつ長期化が予想される業界のひとつで、文化的な暮らしのために必要不可欠なエンタメ業界には、新しいかたちが出てくると思いますし、すでに有料での配信と併用するなどその動きも起きてきていますよね。また、その動きにわたしたち受け手側も慣れていく必要があると思っています。
藤井 具体的にはまだ分からないですが、戻る事はないと思ってます。確実に何かが変わると思います。時代の流れにちゃんと乗っていかないと淘汰されるものだと思ってますし、僕らも何かしら変化していかなといけないとも思ってます。
元々2020年で何かしら変化はあると思ってはいたんですが、まさかこういう形で変化があるとは思ってもみなかったです。
みなみ きたはらさんはメディア側として、今後の音楽フェスや、ライブハウスの状況など、どのようになっていくと思いますか?
きたはら 音楽フェスやライブハウスはもうすでにかなり厳しい状況ですが、それが夏や秋まで、そして年単位で続くようならクラファンなどの支援があったとしても限界があるのかなと思っています。
正直言うと、3月くらいには梅雨前には収束して秋に延期になったイベントやフェスと、元々秋開催のものが食い合ったりすることを恐れていました。その歪みを解消するには1年以上はかかるのではと。でも、だんだんと「これはもっと長引くんじゃないか」と思い始めています。
もし長期の自粛が必要なら、みなみさんが言うようにライブという形の音楽体験は必然的に変わらざるをえない。フジロックが僕たちの音楽体験の方法を変えたように、そこから音楽業界に新しい波が起きるのではと注視しています。
具体的にはアーティストとリスナーが共にひとつの作品を作っていくような音楽体験かなと。それはアプリであるかもしれないし、コミュニティかもしれません。
これはメディア側ということではないですが、実は僕も今年イベントを開催するつもりで動き始めていました。でも、今は完全に頓挫してるし、開催を発表すらできない。そんな人が全国にたくさんいる。それなら変わることも模索していきたいと思っています。
まあでも、1日でも早く収束して、そんなこと模索せずまたみんなで集まってライブ観たり、スケボーしたいですね(笑)
この対談はビジネス用会議アプリ「ZOOM」を使って開始しましたが、途中回線の不具合からSkypeに移り、そちらも厳しかったので最終的にメール対談となりました
| 今年やりたかった事以上の事をやる
きたはら hoshiotoはすでに来年の開催日程も発表されましたが、OTO TO TABI、hoshioto共に来年に向けた動きや、クラウドファンディングの実施などの動きがあれば教えてください。
川畑 5〜6月を目処にクラファンの実施を進めていましたが、自粛が続くこの現状と、札幌のライブハウスが閉店に追い込まれてしまったことで、自分たちのことをやっている場合ではないと感じてしまい、この現状を改善・生き延びていくために何かに貢献できればと思い、自分たちがやるべきことを考えています。
藤井 hoshiotoは来年の開催日程は発表させてもらいましたが、あれはあくまで予定であり正式ではありません。
今回の新型コロナウイルスの状況がまだまだ見えずもしかすると来年も難しいという事になる可能性もあるのと、開催中止に伴いかなり大きな負債を背負っています。hoshiotoはスポンサーを取らずほぼチケット売上で運営しているイベントなので、この赤字の補填が出来ないと来年は難しいとも思っているのでであくまで予定とさせてもらてます。気持ちはめちゃくちゃ開催したいですけどね。
現在、クラウドファンディングをhoshiotoは行ってます。hoshiotoだけではなくありとあらゆるものが、現状厳しい状況なので無理のないところでご支援いただければ幸いです!来年やれたら今年やりたかった事以上の事をやれるように既に構想中で、今年の悔しさをぶつけます!
川畑 札幌はライブハウスが閉店したり、他のライブハウスやライブができるカフェなども厳しい状況に追い込まれています。配信ライブやクラファンを始めたライブハウスなどもあるのですが、岡山と福山の今の現状などはどんな感じでしょうか?
藤井 確かに札幌のライブハウス閉店ってのは衝撃的でした。これからまだまだ色々なところでこういう事が起こるのかもしれません。
本当にどこも厳しい状況ですよね。自分達もライブハウスを含めて色々と助けなければと思ってはいるんですが、まず自分達がちゃんと生き延びる事が出来ないと何も出来ないと思っていて、クラウドファンディングをしようと思いました。まだ何が出来るかは分からないですが、色々と考えて少しづつ行動には移しているところです。
岡山や福山でもかなり厳しい現状に追い込まれてます。こちらでも配信ライブやクラウドファンディングを始めたり、Tシャツ作って販売したりしているところは多いです。多分、岡山とかだけではなく全国的に厳しい状況に追い込まれているんじゃないかと思います。
みなみ hoshiotoを中止したことで、周りに影響はありましたか?例えば連鎖的に中止を決めたイベントがあるなど。
藤井 hoshiotoを中止したことで影響というか、「やはり残念です」という意見は凄く聞きました。
払戻対応やクラウドファンディングの対応でも色々とコメントをいただいて、影響よりも反響が思っていた以上でした。でも、「英断です」と言ってくれる方も多く、状況的に「仕方がない」という感じだったのと、「hoshioto’21に向けて動く」というポジティブな言葉を発信することが出来たので、そこまで影響はなかったと思います。
みなみ 反響が思っていた以上に、というのはとてもうれしいですね!やはり続けてきて、お客さんの支持と理解があるということだと思います。いち音楽ファンとしても先々の楽しみが奪われ続けていく状況は本当につらいです。
hoshiotoのクラファン、出足好調でなによりです!遅れましたがこれから申し込みします!
藤井 うわ〜ありがとうございます!!OTO TO TABIも厳しい状況なのに感謝です!!クラウドファンディングの反響は予想以上ですね、hoshiotoというイベントのファンが増えている事を凄く実感します。
hoshioto クラウドファンディング
来年こそ最高の星空で最高の音楽を!hoshioto’20 救済キャンペーン
https://www.muevo.jp/campaigns/2408
支援期間:2020年4月20日〜5月31日
写真:minaco. “北海道の冬に音楽フェスを”との想いから、ただの音楽好きが集まって2011年にスタートしたインディペンデントの音楽イベントの、運営スタッフのうちの2人
2012年から岡山県井原市で開催されている野外フェスティバル「hoshioto」を主催しているhoshioto実行委員会代表。
特に波風も立てず猫と犬と平穏に暮らしているUROROSの編集長。廃病院パーティーなどの主催も行う。心地よい眠りがテーマの室内キャンプフェスを計画中(頓挫中)。誰もいない農道で毎日スケボーしてます。 |
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