2017-01-15 21:00

BM.3の五箇友紀子さんに聞く「ディストリビューターってどんなお仕事ですか?」| 音楽業界のお仕事インタビュー第1弾

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今回からスタートする「知ってそうで知らない音楽業界のお仕事」にスポットを当てるインタビューシリーズ。記念すべき第1回目は、CDやDVDなどの流通を手がける「ディストリビューター」というお仕事を解明すべく、BM.3の五箇友紀子さんにインタビューさせていただきました。

 

photo by 村野雄哉
art work by Mayu Murota
interview & edit by Fuhito Kitahara

 
 
 

| ディストリビューターってどんなお仕事ですか?

 

   本日はよろしくお願いいたします。まずは、自己紹介をお願いします。

 

五箇友紀子(以下、五箇) BM.3というディストリビューターに勤務しております五箇です。よろしくお願いいたします。

 

   さっそくですが、ディストリビューターとはどのようなお仕事ですか?

 

五箇 バンドやアーティストやレーベルと、CD屋さんを繋ぐ仕事ですね。要はバンドさんとかが、急にCD屋さんに行って「CD置いてほしいいんだけど」って言っても、お店としてはさすがに誰でも何でもお取り扱いする訳にはいかないので、私たちが商品をお預かりして、「今度、こういう新譜が出るからお店に置いてください。試聴機にも入れてください」みたいな営業と、商品の物流を行う仕事です。

 

   なるほど!バンドマンにとってはめちゃくちゃありがたいお仕事ですね。試聴機に入れてもらうみたいな、そんな交渉もしてもらえるんですね。

 

五箇 はい!試聴機以外にも、看板つけてもらうとか、店頭での展開の交渉をするのも仕事ですね。

 

   タワーレコードさんとかHMVさんのような大型チェーン店だけじゃなくて、日本全国にものすごい数のCD屋さんがあると思うのですが、どのくらいの範囲でやられてるんですか?

 

五箇 地方の小さなCD屋さんでも、お客さんが注文すれば買えるという状態にするのは最低限のラインでやっています。試聴機に入れるとかそういうのはさすがに全店は無理なので、そこはお店を絞っていくんですけど。

 

   置いてなくても注文できる状態というのはありがたいですよね。BM.3さんでは、主にどのような商品を扱っていますか?

 

五箇 社内にもロックのレーベルがいくつかあるのでロックが多いですけど、VISUAL系、アイドル、K-POP、JAZZ、HIPHOP、少ないですが演歌もあるし…お取り扱いジャンルとしてはオールジャンルです。

 

   特に、これはダメだよみたいなのはありますか?

 

五箇 それはないです。だけど、あまりにもヒドイと…。申し訳ないですが、これはお店に取扱いを依頼できない…というものはお断りします。うちの会社はよく言えば「懐が広い」、悪く言えば「来るものを拒まず」なのでお断りすることはあまりないんですけど、「さすがに…これは無理かな」みたいなのはお断りすることもあります。ヒドイなりの面白さがあれば良いんですけどね(笑)。

 

   会社としては全部オススメだと思うんですけど、五箇さん的に特にオススメしたい最近のアーティストさんはいらっしゃいますか?

 

五箇 今年の1月だとこれがいいですね(新譜案内がそっと出てくる)。The Taupeという、FUJI ROCK FESTIVAL ‘16のROOKIE A GO-GOに出たバンドさんなんですけど、とても良いですよ。タワーレコードのとある店員さんが、“轟音系シティーポップ”と称してました。New Wave、POST PUNKの匂いもしつつ、でも今な感じでこれからも楽しみなバンドさんです。今回は、タワーレコードさんとAmazonさん限定流通(販売)です。

 
 

The Taupe『セレンテラジン』

 
The Taupe『セレンテラジン』

発売:2017年1月11日(水)
価格:1.620円(税込)
レーベル:PIERCE RECORDS
品番:PEC-0001

TOWER RECORDS ONLINEで見る
Amazonで見る

 


GORILLA GORILLA GORILLA / The Taupe

 

テンプシーコーラ / The Taupe

 

☞ 次のページでは「BM.3さんでCDを流通してもらには」を聞きました。


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