2015-09-10 22:00

ライブレポート:『アーバンギャルド PRESENTS 鬱フェス2015』1日目

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2015年9月4日(金)1日目

9月4日(金)・5日(土)に渋谷のTSUTAYA O-EASTで『アーバンギャルド PRESENTS 鬱フェス2015』が開催された。

このイベントは、アーバンギャルドが「夏フェスになかなか呼ばれない!呼ばれても大抵はアウェーであるグループを集め!そして夏フェス焼けが絶対似合わないであろうインドアなリスナーを集め!新たなフェスの在り方を提唱した」とするコンセプチュアルな都市型インドア・フェスティバルである。

 
0904_1 鬱フェス宣言
開会式 photo by 名鹿祥史

 
まずは、アーバンギャルドのメンバー4人が「鬱フェス公式エンブレム」のパネルを掲げてエクストラ・ステージに登場した。

公式エンブレムをデザインした松永天馬は、「原案は『U』を強調したデザインで、模倣や盗作は断じてしていないことを誓って申し上げます」と語った。

そんな曰く付きのエンブレムを前に浜崎容子が「鬱フェス宣言」を観客と共に斉唱し、『鬱フェス2015』は開幕した。

 
0904_2 ムシケラトプス_A
ムシケラトプス photo by 名鹿祥史

 
トップバッターは、5人組パーティー・メタルロックバンドの“ムシケラトプス”。クールで、ニヒルで、愉快で、おちゃめなニューロックヒーローを気取ったステージは、見事に観客を温めて、次のエクストラ・ステージの“ベッド・イン”とバトン・タッチした。

 
このフェスは、メインステージとエクストラステージが交互に演奏するシステムで、ライブが途切れることが無いノンストップな演出となっている。

 
0904_3 ベッド・イン_A
ベッド・イン photo by 名鹿祥史

 
“ベッド・イン”は、90年代バブル期の匂いを撒き散らす地下セクシーアイドルユニットで、豊満で妖艶なエロビームをまき散らして観客を悩殺していた。

 
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モーモールルギャバン photo by 名鹿祥史

 
場所をメインステージに戻して登場したのは、魂の極限ライブとポップ&ペーソス溢れる無類の音楽性に中毒者続出の“モーモールルギャバン”。

彼らは夏フェス出演の常連バンドであるが、アーバンギャルドとどこか親和性の高いバンドのように思う。定番の「パンティー」コールは、初見の観客をも巻き込んで場内をトランス状態に陥らせた。

 
0904_5 原田茶飯事_B
原田茶飯事 photo by 名鹿祥史

 
続いてのアーティストは、あっちにも行けるし、こっちにも行ける、全方位型シンガーソングライター“原田茶飯事”。ソフトロックやMPBの洒落っ気、茶目っ気を感じさせながらも口から半分魂の出たようなステージングを披露した。

 
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神聖かまってちゃん photo by 名鹿祥史

 
そして、このフェスには欠かせないアーティスト“神聖かまってちゃん”の登場となった。

2ちゃんねる『バンド板』での宣伝書き込み活動を経て、自宅でのトークや路上ゲリラ・ライブなどの生中継、自作ビデオクリップの公開といったインターネットでの動画配信で注目を集めた時代の申し子である。「人間というものを穿り返してやろうかなと思いますよ、鬱フェスだか何だか知んねーけど、こっちはガチでそんな感じだったから」と出演前に語っていた“の子”の「鬱が爆発」し、いつにもまして破壊的なパフォーマンスとなった。

 
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大槻ケンヂ(筋肉少女帯/特撮) photo by 名鹿祥史

 
次に登場したのは、昨年の筋肉少女帯として出演した生ける鬱レジェンド“大槻ケンヂ”(筋肉少女帯/特撮)。大槻ケンヂは、アーバンギャルドと共に今回のフェスを象徴するアーティストではないだろうか。

幾多の世の中の躁と鬱を経験して得た人生の悟りとユーモア、そして貫録を漂わせて弾き語るさまは、出演アーティスト達の大きな指針となるだろうと思わせられた。

 
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アーバンギャルド photo by 名鹿祥史

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アーバンギャルド photo by 名鹿祥史

 
そして真打として登場したのが、『鬱フェス』のホストバンド“アーバンギャルド”。

アーバンギャルドの歌詞は、世相を反映したネガティブな事象、時代の闇(病み)を切り取り絶望的な状況を伝えながら、曲はあくまでポップで、その対比が素晴らしい。

複雑な表現を的確なスキルによって極上のエンタメに昇華させており、この日のステージでもホストバンドとしての役割を十分に全うしていた。

 
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オーケンギャルド photo by 名鹿祥史

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オーケンギャルド photo by 名鹿祥史

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オーケンギャルド photo by 名鹿祥史

 
最後に、1日目の目玉となる一夜限りのスペシャル・ユニット“オーケンギャルド”の登場となった。

大槻ケンヂが再度ステージに上がり、アーバンギャルドをバックに筋肉少女帯の楽曲を歌い出すと、場内の鬱エネルギーのボルテージは最高潮に達した。「踊るダメ人間」、浜崎容子がレコーディングに参加した「霊媒少女キャリー」、そして「釈迦」の3曲がお披露目された。

大槻ケンヂはMCで「高校生の時に日比谷野外音楽堂で観た伝説のインディーズ音楽イベント『天国注射の昼(てんごくちゅうしゃのよる)』が、強烈なトラウマとなり今の大槻ケンヂを作った」と告白し、「この『鬱フェス』も今日ここにいるお客さんに同じようなトラウマを植え付ける素晴らしいイベントです」と称えた。

アンコールは、この日の出演アーティストを呼び込んで“オーケンギャルド”で筋肉少女帯の「戦え!何を!?人生を!!」を全員で歌った。

ステージ上では、各アーティストが思い思いにハジけ、そこかしこで意外な出演者同士の絡みが実現し、ステージも観客も興奮のるつぼと化してカオスのまま終演となった。

 

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記念撮影 photo by 名鹿祥史

0904_14 アンコール2
アンコール photo by 名鹿祥史

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アンコール photo by 名鹿祥史

0904_16 アンコール4
アンコール photo by 名鹿祥史

 
2日目のレポートはこちら
ライブレポート:『アーバンギャルド PRESENTS 鬱フェス2015』2日目(記事の最後にお知らせあり)





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